皆様こんにちは。REDS不動産流通システムの渡部です。
先日マンションのご契約の手続で重要事項説明をしている時にお客様から質問をいただきました。
重要事項説明では冒頭の「不動産の表示」という箇所で、どんな不動産であるかを端的に説明します。
マンションの場合「一棟の建物の表示」という、建物全体の概要の説明から始まります。
その中に、
構造:鉄筋コンクリート造【陸屋根】●階建」
という表記がありました。
建物全体の構造を説明するところで、通常は登記簿謄本の記載を転記します。
建物の構造は「当該建物の構成材料 + 屋根の種類 + 階数」で表示しします。
鉄筋コンクリートで出来た●階建ての建物で、屋根は陸屋根形式である、という意味です。
「陸屋根って何ですか?」
という質問をいただきました。たしかに分かりにくい言葉ですね。結構聞かれる質問です。
【陸屋根】は「ロクヤネ」と読みます。
「リクネヤ」と読む方もいてそれも間違いではないようですが、建築用語の「陸=ロク」から来ている言葉なのでロクヤネと読むのが自然ですかね。
「陸(ロク)」とは「水平」という意味で「平らなこと」を指しています。
つまり陸屋根とは「勾配・傾斜のない平面の形状の屋根」のことです。
マンションの屋根の形状では一番多いものです。
陸屋根はごくわずかな傾斜がついていて雨水等が排水されるようになっています。
が、水平に近いわけですから排水に問題があればたちまち雨漏りなどにつながります。
防水工事等、定期的なメンテナンスが必要です。
マンションだけではなく戸建でルーフバルコニーが付いている屋根も増えていますが雨漏りには十分な注意が必要です。
陸屋根のロクは、「ろくでなし」という言葉の語源とも言われています。
「水平でない=不陸」というところから、否定的な言葉として使われるようになったそうです。
建築現場で大工さんが使い始めた言葉なのかもしれませんね。
なお陸屋根以外の屋根の形状としては、「スレート葺」、「亜鉛メッキ鋼板葺」、「瓦葺」などがあります。
陸屋根はこうした屋根とは異なり「葺く」仕上を施さないので形状そのままに陸屋根と登記されます。
「切妻屋根」、「入母屋屋根」といった形状が登記されることは通常はありません。
よく質問を受ける用語なので触れてみました。
皆様も不動産の広告等でよく意味が分からない用語等ございましたらお気軽にお問い合わせください。
よろしくお願いいたします。
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