菅野です。
とうとう関東一都三県と北海道の緊急事態宣言も解除となり、「日常」への第一歩が踏み出されました。
おそらく6月には満員電車が復活し、街に人があふれ出すことでしょう。
人間は「忘れる」動物です。
東日本大震災のとき、タワーマンションの上階に住む人たちは停電や長周期地震動等で大変な思いをし、たくさんの人が高層階を投げ売って低層のマンションや一戸建てへと移り住んでいきました。
しかし、時が経つと当時のことは語り継がれることもなく忘れ去られて、再びタワーマンションの上階は価格上昇しています。
ゴールデンウイーク直前、4月27日の毎日新聞の記事です。
外出自粛やめると15日後に感染者増も 「努力が水の泡に」東大准教授試算
感染者数が収束に向かっているとはいえ、おそらく外出自粛を完全に止めてしまうと、感染者数は再び増加していくのではないかと危惧されます。
ただ、ワクチンが出来るまで自粛を継続してしまうと日本の経済が持たないので、今回の解除のタイミングは落としどころであったのだろうと思います。
ここからは、感染者数抑止と経済活動の復活を併せて行わねばならず、綱渡りのような政治のかじ取りが必要になっていくでしょう。
もし再び感染者の増加傾向が認められた場合には、またあの苦しい自粛生活に逆戻りしなければならなくなります。
私たちはワクチンが流通するようになるまで、バランスをとりつつ感染の防止に努めなければなりません。
今までの自粛期間の延長で出来るだけ「3密」を回避し、不要不急の外出を減らし、人との接触を避ける行動様式を続ける必要があります。
新型コロナウイルスがなくなったわけでも、怖くなくなったわけでもないのですから。
また、自粛期間中に問題となった「自粛警察」は、解除後「コロナ警察」に変わるでしょう。
もし営業を開始した店や会社などで新型コロナウイルスの感染者が出た場合、それはおそらくネット上で特定され「コロナ警察」のバッシングが容赦なく浴びせられるでしょう。
新型コロナウイルス感染症は、そのものの危険だけでなく「社会からの非難」という危険もはらんでいるのです。
そういった意味も踏まえ「COVID-19には絶対に感染しない」という強い決意と覚悟で社会生活を営んでいかなければなりません。
まだ忘れるには早いのです。本当の「日常」が訪れるまで、我慢は続きます。
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