皆様こんにちは。
不動産売買の 仲介手数料が「割引・最大無料」の【REDS】の渡部親三です。
4月7日に出された新型コロナウイルス感染拡大阻止のための【緊急事態宣言】。
弊社の所在する東京都はもちろん、営業エリアである神奈川県、千葉県、埼玉県もすべて宣言の対象になりました。
刻々と変わる状況に翻弄されてしまいますが今は非常時です。
一丸となってこの事態を乗り越えていきましょう!
「自粛のお願い」は緊急事態宣言の前からありましたが、やはり法的な根拠とともに求められると本格的に「自粛」が始まった印象です(当たり前のことではありますが)。
我々不動産業界にも大きな影響が出ています。
住宅設備の納期の遅れ(かなり解消されてきました。キッチンや浴室は大分解消されました。ただしトイレ設備はまだダメです)など、新型コロナウイルスの問題では業界全体に影響が出ていますが、先日このようなFAX文書が送られてきました。
提携先の都市銀行の住宅ローンセンターからの文書です。
銀行の窓口業務はは9時~15時、または17時までとなっていますが、我々が相談するローンセンターは17時までのところが多く、それ以降でもやり取りが可能なところも多いです。
ところが緊急事態宣言の発令により15時以降は対応不可となってしまいました。
案件の相談ができませんし、審査や融資実行にむけた事務作業もかなりスピードダウンすることになりそうです。これは結構影響が大きいです!
実際3月中から銀行の審査に時間がかかる例が増えてきました。
また審査が完了しても、「融資の契約(金銭消費貸借契約)」が銀行で対面で行うことができなくなり郵送でのやり取りになった銀行があり、これも大変な影響が出ています。
対面での融資契約は(経験のある方はお分かりかと思いますが)銀行員の説明をもとに2時間程度の時間をかけてたくさんの書類に署名捺印していきます。「こんなに名前を書いたのは初めて!」というお客様もいらっしゃる「面倒な」手続です。
これが郵送で書面でのやり取りになりますと・・・我々が真っ先に危惧するのは「押印漏れ」、「印影のかすれ・にじみ」といった不備です・・・
日本はまだまだ強固な「印鑑文化」の世界です。そして銀行はその中心(?)とでも言うべき、この文化の代表的な担い手です(笑)。
住民票や印鑑証明書、特別徴収税額決定通知書といった添付書類は完璧に揃っているのに、「印影がかすれているので訂正し再送してください」といったことが起こり得ます。
住宅ローンでは、融資実行日から逆算して融資契約は「○営業日前までに」終える必要がある、というルールがあることが一般的です。
対面での融資契約ですとその場で銀行員が「印影がかすれていますね。二重線で訂正して押し直してください」などと言ってくれますが、郵送ですとこうはいきません。
お客様は漏れがないと思って発送しても銀行側から見て×、書類を返送し再度発送しそのやり取りに1週間・・・結局融資が間に合わず関係者全員が再度日取りを調整する・・・といったことにつながります。
実はこうした「書面での融資契約」はネット銀行を中心に以前からあります。
私はお客様がネット銀行を利用したいという場合は全力で協力する主義ですが、こうした流れを危惧してネット銀行の利用に難色を示す不動産会社・担当者はかなり多いです。まぁ大きな「事故」にもつながりかねないので理由がないわけではありません。
こうした「事故」や不測の事態を防ぐためには融資実行日(引渡日)を余裕をもって設定できればよいのですが、不動産取引では【あるお客様が気に入る物件は他のお客様も気に入る】という「鉄則」があります。長めの引渡し希望では売主にとって不利な場合があり、物件を確保できず他のお客様に奪われてしまうこともあります。非常に困難な調整が必要になることもあるわけです。
こうなってしまったものは仕方がありません。胃が痛くなる時間が増えそうですが、何とか事故を起こさないように気を付けていきたいと思います!
それにしても・・・銀行はそろそろ印鑑文化から脱却しないんですかね??
テレワークの推進とともに脱=印鑑の議論も起こってくれるとよいのですが・・・
口座の開設にあたり「印鑑なし」を選べる銀行も増えてきましたが、これを機に手続全般でより一層印鑑が必要になる場面を減らしていただきたいところです。
スマートフォンで事前審査が完結するシステムを大手都銀が相次いで導入するなど最近は柔軟さも感じられます。
今後に期待ですね!
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