菅野です。
以前、このような記事を書きました。
住宅ローンの不正利用(フラット35を利用した不正融資)について
基本的に住宅ローンを投資に利用することは出来ないのですが、やっている人はかなり多くいたようです。
このフラット35を利用した投資を持ち掛け、詐欺まがいに買わせる悪徳業者が多数、横行していたようです。
今年2月4日の日経の記事です。
記事には、悪徳業者の不正(というよりほとんど詐欺)の手口が以下のように書かれています。
(以下、記事引用)
不動産業者から問題ないと言われ、フラット35を使って投資目的で東京・足立のマンションを約1800万円で買った埼玉県の20代男性は、契約時に計900万円強の架空のリフォームや家具購入の融資契約も結ばされた。信販大手2社への融資申込書には男性のものではない印鑑が押されていたという。
所有者から物件を借りて転貸するサブリース業者による家賃保証額も一方的に切り下げられているという。代理人を務める東京八丁堀法律事務所(東京・港)の白石紘一弁護士は「一貫して業者グループにだまされており非常に悪質。契約の無効を主張するほか、業者グループの不法行為責任も追及する」と話す。
(以上、引用終わり)
こちらは、2月5日のダイヤモンド不動産研究所の記事です。
フラット35を投資目的で不正利用した人の末路は? 一括返済できないと競売後に借金が残るケースも
この記事に、この不正がどのように広まったかを探るヒントがありました。
(以下、記事引用)
2009年に施行された、「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律」(返済猶予法)後に、返済が苦しくなったときには賃貸住宅に回して、賃料で返済することを認める措置が実施されたことがある。
この法律は2013年に期限切れになっているが、現在も、返済が苦しい場合には、機構は個別に返済相談に応じている。(以上、引用終わり)
リーマンショック後の時限立法だったいわゆる「中小企業金融円滑化法」が、実はこのフラット不正が広がる始まりだったようです。
この記事にもあるように、この法律は2013年に期限切れとなっているのですが、皆そのままやっちゃっていた、というよりエスカレートしていった、というのが今回の事件の概要かなと思っています。
おおっぴらには言わないものの、昔から住宅ローンを利用して買った物件を賃貸に回すということは普通に行われていました。
よくある不正で、しかもかなりしっかり調べないとわからないし、転勤留守宅の賃貸(リロケーション)なんてことも「やむを得ない事情」ということで黙認されていたんです。
しかし、昨今ではあからさまに「フラット35を利用した資産運用」などと吹聴する輩が出てきて、挙句の果てには悪徳不動産業者がさも当然のように不正利用し、被害を受ける人たちがたくさん出てきたものだから、このたび規制というか厳格運用されるに至ったわけです。
この規制により迷惑するのは、普通に正しくやってきた人たちになります。
新たにマイホームを買おうとする人、そしてそれを売る普通の不動産業者です。
おそらく、今後はフラット35の申込手続きは煩雑化し、審査期間は長くなるでしょう。
まじめにやってきている人たちが迷惑を被るんです。本当に、許せません。
(許せないのは悪徳業者です。)
一括返済を求められている人で、悪徳業者の被害にあっている方はきちんと弁護士さんに相談し、業者に損害賠償請求すべきだと思います。
ただ、昨今の風潮で自分からフラット不正に手を出した方たちは、然るべき報いを受けるのは致し方ないのかな、と思います。
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