耐震性の低い家でも地震から命を守る「耐震シェルター」「防災ベッド」とは? 補助金を出す自治体も紹介! | 仲介手数料無料のREDS

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阪神淡路大震災、東日本大震災、能登半島地震……。近い将来に起こるといわれている「首都直下地震」「東南海・南海大地震」。このような地震への不安から、新しい建物はどんどん「耐震性能」が高くなっています。

しかし従来の耐震性能の住居に住み続けている我々にとって、「命を守る」ためには、どうしたらよろしいのでしょうか。

そんな不安に対するひとつの答えとして「耐震シェルター」があります。

耐震シェルター

(写真はイメージです)

耐震シェルターとは

耐震シェルターとは、地震による建物の倒壊から居住者の命を守るために設計された強固な構造体です。主に木造住宅の室内に設置され、万が一の地震発生時に避難できる空間となります。

耐震補強が難しい古い住宅でも設置可能であり、比較的安価に安全性を向上させる手段として注目されています。

耐震シェルターの設置タイプは?

耐震シェルターは、住宅の内部に設置されるタイプと、屋外に独立して設置されるタイプがあります。主に以下のような設置方法が一般的です。

  • 室内設置型:居室の一部にシェルターを組み込み、普段は寝室や書斎として使用する。
  • 独立型:庭やガレージに専用の耐震シェルターを設置し、避難空間として利用する。

このうち、「室内設置型」が注目を集めています。

ミホ工業株式会社_一部屋を耐震補強
LIFULL HOME’S PRESS
現実味を帯びる南海トラフ地震による家の倒壊
「お部屋まるごと耐震シェルター」の注文が昨年比35倍に
ミホ工業株式会社が提供する「お部屋まるごと耐震シェルター」

この耐震シェルターをもっともっと広めようという施策として、先日(2/11)の日本経済新聞朝刊に、『寝室を耐震シェルターに~横浜市など補助金で支援』という記事が取り上げられておりました。

日本経済新聞_20250211朝刊
日本経済新聞2025年2月11日朝刊
『寝室を耐震シェルターに~横浜市など補助金で支援』

この新聞記事にも取り上げられた、ミホ工業株式会社が販売する「お部屋まるごと耐震シェルター」は、2023年の耐震シェルターの注文は1件だけとのことですが、能登半島地震、宮崎県南部の地震のあたりから問い合わせが急増して「2024年の注文件数は35件にまで拡大しました」ということです。

家屋全体を耐震補強するのではなく、「一部屋でもいいから身を守る」というコンセプトのもと、例えば、1階の寝室だけを補強工事することで「高齢の母親を守りたい」というような希望に応えて、低費用で施工期間の短い「お部屋まるごと耐震シェルター」が開発されたそうです。

耐震シェルター設置の補助金の例(横浜市)

この新聞記事にも取り上げられた横浜市の例を見てみましょう。

横浜市_【記者発表資料】防災ベッド等・耐震シェルターの設置費の補助金額をUPします!
横浜市
防災ベッド等・耐震シェルターの設置費の補助金額をUPします!

横浜市のホームページによりますと

“…建物の倒壊を防ぐ耐震改修工事等が最良の防災対策ですが、費用等の課題により難しい場合は、…比較的安価で設置が簡易な防災ベッド・耐震シェルターの設置費の一部を補助しており、令和6年度よりその補助上限金額をそれぞれ10万円ずつ拡充します”

“建物が倒壊しても最低限の生存空間を確保できる「防災ベッド・耐震シェルター」の設置を、ぜひご検討ください”

とあります。

防災ベッド等設置推進事業

横浜市では、市内の木造住宅に居住している方を対象に、防災ベッド・テーブルや耐震シェルターを設置する経費の一部を補助しています。

注意としては、購入・設置後のものは対象となりませんので、必ず購入前・契約前に相談することが必要です!

製品リストの中には、「シェルター」よりも、もっと簡易な「防災ベッド」が目立ちます。ほんとうに「からだひとつ」だけでも守ろう!という考えで作られているものもあり、これなら、あまりコストもかからずに命を守ることができそうです。

横浜市_防災ベッド等設置推進事業パンフレット

防災ベッドとは、地震や建物の倒壊などの災害時に人の命を守ることを目的とした特殊なベッドです。通常のベッドと異なり、頑丈なフレームや耐衝撃構造を備えており、万が一の際に使用者が安全に避難できるように設計されています。

落下物を防ぐための屋根やカバーがついているタイプもあります。また、非常食や防災グッズを収納できるスペースを備えているモデルもあり、ライトやラジオ、非常用バッテリーなどを備えたものも存在します。

防災ベッドを導入することで得られるメリットは以下のようなものがあるそうです。

  • 命を守る安全性
  • 建物の倒壊や家具の転倒による圧死や負傷のリスクを低減
  • 災害発生時でも確保された安全空間で避難が可能
  • 迅速な避難行動のサポート
  • 地震発生時に身を守るための行動を即座に取れる
  • 必要な防災グッズを収納できるため、避難に役立つ
  • スペースの有効活用
  • 防災シェルターを設置するよりも省スペースで済む
  • ベッドとしての日常使用が可能なため、特別な場所を用意する必要がない
  • 精神的安心感の向上
  • 防災対策が整っていることで、地震などの災害への不安が軽減

まとめ

防災シェルターも防災ベッドも、地震などの災害時に命を守るための有効な対策のひとつです。耐震・耐衝撃構造を備えたこのような設備は、建物倒壊のリスクがある地域において特に有用であり、避難をサポートする収納機能や自動検知機能など、多くのメリットがあります。

防災意識の高まりとともに、家庭や施設への導入が増えており、今後もその需要は拡大していくと考えられます。特に地震が多い地域では、家族の安全を確保するための重要な対策ではないでしょうか。

 

それではまた、次回のブログをご期待くださいませ。
【REDS】 宅建マイスター:堀 茂勝

 

<参考リンク・文献>

 

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