REDSエージェント、宅建士・宅建マイスターの金谷昭夫です。
注文住宅は、施主(お客様)が希望するデザインや機能を実現するために、設計から施工まで一貫してオーダーメイドで進める住宅です。このため、通常の建売住宅とは異なり、時間と手間がかかる反面、自分たちの理想の住まいを実現できるという大きな魅力があります。
(写真はイメージです)
一般的な注文建築の流れ
一般的な注文建築の流れをステップごとに解説します。
ステップ1. 情報収集と住宅計画の検討
最初のステップでは、注文建築に関する情報収集を行い、自分たちの希望や条件を整理します。
ステップ2.理想の住宅イメージを固める
雑誌やインターネットで住宅の事例を調べたり、住宅展示場を訪れて参考にしたりします。家族構成やライフスタイルを考慮し、必要な部屋の数や機能を明確にします。
また、お子様の成長や家族構成の変化も想定し、対応できる間取りを考えることも重要です。
ステップ3.予算計画の立案
土地の購入費用や建築費用、諸費用(設計料、税金、登記費用など)を含めた総予算を設定します。また、住宅ローンを利用する場合は、銀行や金融機関に対して借入可能額を確認します。
ステップ4.土地探し
建築予定地が決まっていない場合、希望するエリアや土地のご予算に応じて土地探しを始めます。敷地の形状、状況、高低差、都市計画、建築基準法上の制限など、ご購入の前に、ご希望の建物の建築が可能か、余分な建築費用が発生しないかなど、十分な調査が必要となります。
不動産会社でも、土地の契約に際し、細かな調査を行います。
ステップ5.建築会社や設計事務所の選定
候補の土地が見つかったら、自分たちの希望を形にしてくれる建築会社や設計事務所を選びます。このステップでは以下のように進めます。
1.候補となる会社を比較検討:工務店、大手ハウスメーカー、設計事務所など、それぞれの特徴を比較します。実績や評判、提供するサービス内容を確認することが重要です。
2.モデルルーム見学や相談会に参加:候補となる会社に相談し、参考プランを依頼しながら、ニーズを把握する力や提案力をチェックします。この段階で、概算費用や工期についても確認することが大事です。
3.依頼先の決定:信頼できる会社を選び、具体的なプランニングを始めます。納得できる内容が固まったら土地の購入契約を進めます。その後、建築会社と建築工事請負契約を締結します。
住宅ローンを利用される場合には、土地の契約、建物の契約、それぞれ引き渡し時の融資のタイミングなど金融機関との調整が必要となります。
不動産会社、建築会社にてそれぞれアドバイスをさせていただきます。
4.設計プランの作成:建築会社や設計事務所と契約を結び、具体的な設計プランを作成します。初期の設計案の作成から、複数回の打ち合わせを行い、外観デザイン、間取り、設備、仕様などを検討します。
打ち合わせの過程で、工事費用の確認を行いながら、最終的な建築プランを確定していきます。この時期で、いろいろと要望が広がることも多く、要望に伴い追加費用が発生することもありますので、項目によっては予算に合わせた提案を受けることも重要です。
5. 建築確認申請の提出:作成した設計図をもとに、役所や指定確認検査機関に建築確認申請を提出します。建築基準法に適合しているかどうかが審査されます。建築確認の許可が下りたら、建物工事の着工へと進みます。
ステップ6.着工準備
工事開始前に近隣住民へ挨拶を行い、工事期間や騒音についての説明をします。希望される方は地鎮祭を行います。
その後、土地の地盤を調査し、必要に応じて地盤改良工事を行います。
ステップ7.着工と工事の進行
建築工事が始まり、建物が形になっていきます。
- 基礎工事:地盤改良後、建物の基礎を作る工事が行われます。
- 上棟(建物の骨組み作り):建物の骨組みが完成し、上棟式が行われる場合もあります。配線や配管の設置、壁や床の仕上げ、設備の取り付けなどを進めます。最終仕上げで内装工事を行い建物完成となります。
ステップ8:竣工・引き渡し前確認
工事が完了したら、建物の最終確認を行い、補修箇所があれば引き渡しまでに補修をします。
ステップ9:完了検査
建築基準法に基づき、検査機関の検査を受け、合格すれば建物の使用が認められます。
ステップ10:引き渡し
最終代金のお支払いと同時に、建物の鍵や必要書類を受け取り、引き渡しが完了します。
まとめ
注文建築は、施主の希望を反映させた理想の住宅を実現できる一方で、計画や調整に多くの手間がかかります。土地を選定する場合でも、敷地の形状、高低差や擁壁の有無・状態、前面道路の幅員、地盤の状態、既存のライフラインの接続状況・老朽化などにより、建築をするための費用が高額となってしまうこともあります。
建物については、建築会社の標準的な仕様をきちんと把握して、決定した予算の枠組みの範囲内にて必要な箇所で追加仕様の選定を行うことも重要です。
全体的な流れは以上となりますが、土地探し、土地の引き渡しまでは不動産仲介会社がお手伝いさせていただくことが多いです。土地探しのご相談もお待ちしております。
コメント