電動ドリル、ノコギリ、トリマー……。家を建てるのに欠かせない大工道具を紹介 | 仲介手数料無料のREDS

こんにちは、REDSリフォーム、一級建築施工管理技士補の松本信明です。

今回は大工道具について詳しく説明していきたいと思います。私は以前、大工として家を建てていた経験があります。工務店に15年間お世話になり、自宅も自分で建てました。

大工は道具がなければ仕事になりません。大工の作業にはどんな道具が必要なのか説明していきたいと思います。

大工道具

(写真はイメージです)

大工道具の種類と用途

一般的な大工道具の種類とそれぞれの用途について詳しく説明します。

手工具

●ノコギリ:木材を切るための道具で、種類としては日本の「押し切り」や「引き切り」、洋式の「バンドソー」などがあります。ほぼ替刃式のノコギリを使用する大工が多いかと思います。

●ハンマー:釘を打つために使用され、主に木工用の「木槌」と金属用の「金槌」があります。一般的な大工は玄能(ゲンノウ)を使用します。玄能は、釘を打つ面が平の面と少し丸味を帯びた面があり、平の面で木材のギリギリまで打ち最後に丸い面で打ちます。木材に傷が付きにくいようにしています。

●ノミ:木材を彫るための道具で、特に接合部分の加工に使われます。ノミも最近は替刃式になっていますが、私は今でも砥石で研いで使用しています。

●指金(サシガネ):指金は精密な作業を行うために使われます。特に、木材の加工や接合作業を行う際には、正確な寸法が求められるため、指金は欠かせない道具のひとつです。私も以前は、尺目盛りの指金を使用していましたが、今は、センチ目盛りを使用するようになりました。ただ今でも木造の寸法は、尺寸で図面が作られています(それをメートルで表している)。

●メジャー:長さを測るための巻尺や定規です。これも、尺目盛りやセンチ目盛りがありますが、今はセンチを使用している方が多いかもしれません。

電動工具

●電動ドリル:穴を開けたり、ねじを締めたりするために使用します。多くがインパクト電動ドライバーと呼ばれる工具で現場ではインパクトと呼んでいます。

●丸ノコ:木材を直線的に切るための電動工具で、スピーディーかつ正確にカットできます。

上記の2機種は充電式の道具が主流で、作業効率が大変よくなっています。

計測器

●レーザー距離計:距離を正確に測るための器具で、広いスペースでも便利です。これは大変便利で、水平・垂直が同時に測れるため、大変作業効率が上がっています。

●水平器:水平や垂直を確認するための道具で、設置物の正確さを保証します。手持ちで行う道具で簡単な作業に必要です。

特殊工具

●トリマー:木材のエッジを整えるための工具で、装飾的な加工に使用されます。

●ルーター:木材に溝を掘り、形を整えるための電動工具です。

●マルチツール:左右に振動で動き、木材をカットしたり、床に近い部分を平らにカットしたりする大変便利な道具です。さまざまな刃先があり、用途に応じて、刃先を交換して使用します。比較的安全な電動工具で、持っている職人が増えていると思います。

●押し切り丸ノコ:直角や45度などさまざまな角度で木材をカットする電動工具。押し切り丸ノコは、精密に木材をカットするために使用しますが、表層の見える部材のカット加工はこの道具が必需品です。

時代が進んでも求められる大工の技術

上記の道具があればある程度の大工作業ができますが、まだまだ大工道具に関しては、さまざまあり、紹介しきれません。大工作業として現在新築の木造住宅のほとんどが、プレカットと呼ばれ、大きな工場で骨組み加工が行われているものを使います。コンピュータ制御ですから大変精度は高くなっています。

30年前ぐらいまでは手きざみと言って、下小屋(小さい作業場)で木材を墨付けし、そこで加工していましたので、大きい梁などの加工は、大変重労働で、腰をやられる方が多くいました。今の若い大工は、木材の墨付け、きざみ作業を行ったことがない人が多いかと思います。

建材の加工や、階段、表層に見える木部はほとんどが建材メーカーの工場で作られているため、今ではきざみに必要な道具は使わなくなってしまいました。

かつては木材加工する電動工具として、手押しカンナ・プレーナー(自動カンナ)・丸ノコ昇降盤・ホゾ加工機・ホゾ穴掘り機・チェーン穴掘り機・アリ加工機・大型丸ノコ・大型電気カンナ溝加工機などが使われていました。

今では、ほとんどがメーカーで加工していますので、作業場での加工は必要なくなってしまいました。ただ、リフォームや注文建築などで、お客様のご要望や、収まりの関係で現場加工をしなければならない場合には、大工の経験として、手持ちの道具で加工し、収めることが多いです。

いずれにしても、大工は道具が欠かせず、その道具を使いこなして、精度の高い加工取付を行うわけです。まして電動工具は、作業効率を何倍も向上させる道具ですので、新しい道具を使いこなす努力も必要です。

以上、大工道具のお話でした。

 

Source

コメント

タイトルとURLをコピーしました