REDSエージェント、宅建士の野渡行泰です。前回のブログで「マンションの売却」についてご説明しましたが、今回は「戸建ての売却」についてご説明します。
戸建ての売却について、「流れ」「売却に要する費用」「実際に手元に残る金額」「用意する必要のある書類」など最も基本的な内容です。みなさまがマンションをご売却する際の参考にしていただければ幸いです。
(写真はイメージです)
戸建て売却の流れ
戸建て売却の流れは以下のとおりです。
- 事前準備
- 価格査定
- 媒介契約
事前準備をする
まず、SUUMOなどのポータルサイトに掲載されている近隣戸建て物件の売出価格を参考にして、いくらで売却したいのかについて考えてみましょう。築年数、エリア、駅距離、広さ、道路幅員、道路向きなどの条件が近しい物件を参考にするといいでしょう。
売却した後の手取り金額としていくらくらいを手元に残したいのか、また、お住み替えをお考えの場合は、次にお住まいになる不動産の購入費用や引越し費用なども考慮して考えるようにしましょう。
スケジュールについても考えておきましょう。「いつまでに売却したいのか」「引渡しできるのはいつ以降なのか」などは確実に。相続の場合で売却資金を相続税の原資として充てることを前提としている方は特に、そのスケジュールについて整理しておくようにしましょう。
最後に、後述する「用意する書類」を参考に必要書類を用意しましょう。
売却する戸建ての査定をしてもらう
前述の事前準備が整ったら、不動産仲介会社に売却する戸建ての査定をしてもらいましょう。「査定」というのは簡単に言うと「いくらくらいで売却できるのかについて価格を予想してもらうこと」です。
「査定」には、大手不動産会社のホームページで必要事項を入力してAIで査定をする「AI査定」や、物件を見ずに机上で査定をする「簡易査定」、実際に物件を訪問して査定をする「訪問査定」などがあります。
最終的には、より精度の高い「訪問査定」にて査定価格を出してもらうほうがいいでしょう。どの不動産会社に来てもらうべきかの判断がつかないかと思いますので、まずは「簡易査定」を複数社(4社くらい)利用して、簡易査定価格はもちろん、各会社の対応やそれぞれの営業マンの受け答えなどを勘案して、実際に訪問してもらう会社を選ぶことをお勧めいたします。
まず1社に来てもらい、その際の印象などでその会社にするかを決めればいいでしょう。決めきれないようであれば、次の候補会社に訪問してもらい検討する流れになります。
不動産仲介会社を決め媒介契約を締結
売却を手伝ってくれる不動産仲介会社を決めたら、その会社と媒介契約を締結します。媒介契約には「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があり、それぞれの媒介契約の違いやメリット・デメリットについては別のブログでご説明をさせていただきます。
弊社としては「専任媒介契約」をお勧めしております。ただ、「専任媒介契約」は1社としか契約できませんので、どこの不動産仲介会社と契約するのかについてはしっかりと時間をかけて検討しましょう。
上記の流れで売却活動は開始となり、物件を気に入っていただいた買主様と売買契約を締結していくこととなります。
売却に要する費用
戸建ての売却に際してかかる費用は以下のとおりです。
- 収入印紙代:不動産売買契約書に貼付
- 仲介手数料:売却を手伝ってくれた不動産仲介会社に支払う
- 登記費用:住所変更登記や抵当権抹消登記などが必要な場合
- 測量費用:売却に際して測量が必要な場合
- 引越し費用
- 不用品処分費用:建物の中や敷地内に残った不用品は処分
実際に手元に残る金額
不動産を売却する際、多くの方が気になるのは「実際に手元に残る金額」です。
実際に手元に残る金額の計算は、以下の計算式になります。
「実際に手元に残る金額」=「売却価格」-「上記の費用」-「住宅ローン残債」-「譲渡所得税」
※住宅ローン残債:住宅ローンが残っている場合、その返済が必要です。
※譲渡所得税:売却益に対して課税される場合があります。居住用不動産の特別控除などの優遇制度もありますので、詳細については、税務署など関係諸機関へのご確認をお願いします。
不動産を売却する際には、売却価格だけでなく、費用や税金も考慮することが重要です。しっかりと計算し、納得のいく売却を目指しましょう。
用意する必要のある書類
戸建てを売却する際には、いくつかの重要な書類を準備する必要があります。これらの書類は、売却手続きをスムーズに進めるために欠かせないものです。以下に、具体的な書類とその役割について説明します。
・権利証(または登記識別情報通知書):売却しようと考えている戸建ての所有者であることを証明する書類です。紛失している場合などは事前に手続きを行う必要があります。
・測量図・境界確認書:売却しようとしている不動産を、以前に測量をしたことがあればその際の測量図一式、隣地が測量していて、その際に立ち会いをした書面(境界確認書)を受け取っていればご用意ください。
・設計図書・間取図・新築した際の建築確認書面一式・リフォーム資料:正確な面積が分かる資料になるため、売却活動をする際の間取図を作成するのに役立つだけでなく、買主がリフォームを検討するのに重要な資料になります。
・建物や設備の保証書
・太陽光発電システムや給湯器などの補助金に関する書面
・購入時の売買契約書および重要事項説明書:売却後の納税時に必要なだけでなく、購入検討者に伝えなくてはいけない事項が記載されているケースがありますので、保管されているのであれば、用意をしておいた方がいい書類です。
・固定資産税納税通知書:年間あたりの固定資産税と都市計画税がいくらかかるのかが分かります。
・覚書・協定書:もし、近隣の方と覚書や協定書等を交わしている場合は、買主に継承する必要があり、売却活動の際に重要な書面となります。
まとめ
戸建てを売却する際には、これらの書類を事前に準備しておくことが重要です。書類が整っていることで、売却手続きがスムーズに進み、買主に対して信頼や安心感を与えることができます。売却を検討している方は、早めに必要な書類を確認し、準備を進めておきましょう。
以上、戸建てを売却する際の「流れ」「売却に要する費用」「実際に手元に残る金額」「用意する必要のある書類」について解説しました。
実際に売却する際には、このほかにも注意すべきことがいくつかありますので、ぜひ、弊社にご用命ください。安心・安全なご売却のお手伝いを全力でいたします。
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