こんにちは、REDSリフォーム、一級建築施工管理技士補の松本信明です。今回のブログは、換気に関することを説明していきたいと思います。
(画像はイメージです)
換気の重要性
換気扇は、室内の空気を外に排出したり、新しい空気を取り入れたりするための装置です。キッチンやトイレ、浴室などの湿気や臭いを効果的に排出するためになくてはならないものです。
建築物内の空気環境が悪化すると、人の健康に悪影響を与える可能性があります。このため汚れた空気を建築物の外部に排出し、新鮮な外気を入れることは、建築物を設計・計画する上で、または施設を維持管理する上で、配慮すべきポイントのひとつです。
このような観点から、建築基準法では、居室における室内空気の汚染(呼気中のCO2や喫煙による粉じん、体臭など居住者が主な汚染源となるものによる)によってもたらされる室内環境の悪化を防止するため、居室の換気に関する規定を設けています。
換気をめぐる規制
また、2003年の改正建築基準法では、シックハウス対策として、居室内において衛生上の支障を生ずるおそれがある物質による室内汚染を防止するため、一定の換気回数を満たした機械換気設備(いわゆる24時間換気設備)の設置に関する規制を定めています。
これらの規制を通じ、換気による建築物内部の空気環境の改善が図られていますが、近年では、断熱性を確保するために建物の気密性が向上しており、結果として、室内の汚染物質がたまりやすくなっているとの指摘があります。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点からも、室内環境に応じて適切に換気を行うことの重要性は高まっています。
一方で、建築物における省エネ推進の観点からは、必要なときに必要な量の換気が確保されるような、効率的な換気計画も望まれているところです(国土交通省住宅局 建築指導課・参事官(建築企画担当)から抜粋)。
換気設備のルール
換気に関して、法第28条第2項においては、「建築物の居室には換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積が、居室の床面積に対して20分の1以上としなければならない」と規定しています。
2003年以前の住宅は換気基準が劣っていましたので、居室に換気扇を設けている住宅はあまりありませんでした。あるとすると、ヘビースモーカーで部屋が臭くなってしまうからとの理由で取り付けることはありましたが、ほとんど「窓を開けて換気してください」と説明していたと思います。当時の戸建て新築時は、窓を閉めていると、部屋にいられないぐらい新建材の臭いがきつく、体に悪いと思っていました。
その後、シックハウス対策や換気基準の対策が進んだことにより新築時、部屋に入ってもほとんど臭いは気にならなくなりました。
換気扇の用途と設置のメリット
換気扇の用途
- キッチン用換気扇:調理中に発生する煙や臭いを排出するためのもの
- 浴室用換気扇:湿気を取り除き、カビの発生を防ぐ役割を持つ
- トイレ用換気扇:不快な臭いを排出し、快適な環境を保つ
換気扇のメリット
- 室内の空気を新鮮に保つ
- 湿気を排出し、カビや結露の防止に役立つ
- 不快な臭いを迅速に排出する
設置とメンテナンス
換気扇は適切な場所に設置し、定期的なフィルターやファンの清掃が必要です。
24時間換気の役割と効果
24時間換気の役割は、室内の空気を常に新鮮に保ち、健康的な住環境を作ることです。具体的には以下のような効果があります。
1.空気の質の向上
- 有害物質の排出:室内で発生するホルムアルデヒドや揮発性有機化合物(VOC)などの有害物質を外に排出します。
- 酸素供給:新しい空気を取り入れることで、酸素濃度を保ちます。
2.湿度管理
- 結露防止:室内の湿度を適切にコントロールすることで、結露やカビの発生を防ぎます。
- 快適な環境:湿気を抑えることで、快適な室内環境を維持します。
3.温度調整
- 新鮮な空気を取り入れることで、室内の温度を適度に保つ助けになります。
4.健康維持
- アレルギー対策:花粉やほこりを外に排出することで、アレルギーの症状を軽減します。
- 感染症対策:定期的に空気を入れ替えることで、ウイルスや細菌の繁殖を抑制します。
5.エネルギー効率
- 省エネ・24時間換気システムは、効果的な空気の入れ替えを行うことで、冷暖房の効率を向上させることができます。
REDSの換気対策のポイント
24時間換気は健康で快適な生活を支える重要な要素です。導入することで、より良い住環境を実現できます。
当社では、リフォームに伴う換気対策は、住環境の快適さや健康を保つために非常に重要ととらえ、以下のポイントを考慮することを意識して計画をしています。
換気システムの見直し
古い換気扇は効果が薄いことがあるため、性能をチェックし、必要に応じて交換します。新しい基準に基づいた24時間換気システムを設計して導入し、常に新鮮な空気を取り入れます。
各部屋の換気計画
キッチンには調理時の煙や臭いを効率的に排出できる換気扇を設置します。浴室・トイレは湿気を防ぐために、タイマー付きの換気扇や自動運転機能を持つものを検討します。
断熱性能とのバランス
換気扇を設置する際には、断熱材との組み合わせを考え、エネルギー効率を保つようにします。
外部の影響を考慮
外部の騒音が気になる場合、防音効果のある換気扇やダクトを使用します。風の強い地域では、逆流防止のためのダンパーを設置することをおすすめします。
メンテナンスのしやすさ
定期的なメンテナンスが容易に行える位置に換気扇を設置します。フィルター交換が簡単に行えるタイプを選ぶと、長期的に便利です。
専門家への相談
施工業者や換気システムの専門家に相談し、最適なプランを立てることが重要です。リフォーム時には、これらの点を考慮し、快適で健康的な住環境を実現するための換気対策をしっかりと行いましょう。
以上換気について詳しく説明いたしました。
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