REDSエージェント、宅建士・宅建マイスターの佐藤亮介です。
不動産を購入されるお客様は、購入契約をされる前に、不動産業者(仲介業者または売主の不動産業者)の宅建士から、購入する不動産について書面を示して「重要事項説明」を受ける決まりになっています。
お客様にとっては初めてのご経験となることがほとんどだと思いますので、重要事項説明におけるポイントをいくつかご説明したいと思います。
今回は、重要事項説明書に書かれている「Ⅰ 対象となる宅地または建物に直接関係する事項」中「10.水防法に基づく水害ハザードマップにおける当該宅地建物の所在地(位置)」欄についての解説です。
(画像はイメージです)
水害の危険性のあるエリアにある不動産を売買するときの記載例
10.水防法に基づく水害ハザードマップにおける当該宅地建物の所在地(位置)
水害ハザードマップの有無 洪水 ■有・□無 雨水出水(内水)□有・■無 高潮 ■有・□無 |
水害ハザードマップにおける宅地建物の所在地(位置) ◆水防法にもとづく○○市洪水ハザードマップによりますと、大雨により○○川が氾濫した場合、本物件は想定浸水深○m~○mの区域とされています。また、本物件の存する地域の避難所は○○公民館とされています。詳細につきましては、別添○○市洪水ハザードマップを参照下さい。なお、洪水ハザードマップに記載されている内容につきましては、今後変更される場合がありますので、あらかじめご承知おき下さい。 ◆○○市雨水出水(内水)ハザードマップは水防法にもとづく地図ではありませんが、大雨により下水道の処理能力を超えて水があふれた場合、本物件は想定浸水深○m~○mの区域とされています。また、本物件の存する地域の避難所は○○公民館とされています。詳細につきましては、別添○○市雨水出水(内水)ハザードマップを参照下さい。なお、雨水出水(内水)ハザードマップに記載されている内容につきましては、今後変更される場合がありますので、あらかじめご承知おき下さい。 ◆水防法にもとづく○○市高潮ハザードマップによりますと、高潮が発生した場合、本物件は想定浸水深○m~○mの区域とされています。また、本物件の存する地域の避難所は○○公民館とされています。詳細につきましては、別添○○市高潮ハザードマップを参照下さい。なお、高潮ハザードマップに記載されている内容につきましては、今後変更される場合がありますので、あらかじめご承知おき下さい。 |
市町村作成の高潮ハザードマップがない場合
◆(東京都の場合)○○区作成の高潮ハザードマップはありませんが、東京都にて水防法の規定に基づく「東京都高潮浸水想定区域図」を作成・公表しています。「東京都高潮浸水想定区域図」によりますと、高潮が発生した場合、本物件は想定浸水深○m~○mの区域とされています。詳細につきましては、別添東京都高潮浸水想定区域図を参照下さい。なお、高潮浸水想定区域図に記載されている内容につきましては、今後変更される場合がありますので、あらかじめご承知おき下さい。 |
日常生活での活用について
近年の異常気象に伴い、「川が氾濫した」「がけ崩れが発生した」というニュースをよく目にするようになっています。その報道の際、「洪水ハザードマップの浸水想定区域でした」とか、「土砂災害特別警戒区域でした」と報道されるようになっています。
洪水、雨水出水(内水)、高潮の各ハザードマップについては、不動産を購入する際の重要事項説明書で説明する項目ですが、各ハザードマップにおいて、ご自宅周辺が浸水想定区域かどうかは、土砂災害警戒区域や土砂災害特別警戒区域と同様に、日頃から心掛けておいたほうがいいのではないかと思います。これらのハザードマップをよく見ると「こんなところが浸水想定区域になっているのか」と思うような場所もあります。
「今まで、川があふれたことがなかった」「何十年も住んでいるけど、今回が一番ひどかった」「まさか、こんなところで水があふれるなんて」などとテレビや新聞の報道で見聞きすることがあると思います。
台風や集中豪雨の予報が出たときの準備、最寄りの避難所の場所の確認、また避難所までの道のりなどをチェックして家族と情報共有しておきましょう。
また、観光やレジャーに関しては、天気予報とともに、訪れる場所やそこまでの道のりに浸水想定区域がないかどうかをチェックすることも、大切かと思います。
※各種ハザードマップは、自治体の窓口で配布しています。また、自治体のホームページでも確認できます。
弊社では、購入される皆様に安心してご購入いただけますよう、エージェントがしっかり調査をし、重要事項説明書を作成しております。
不動産は、大切な財産です。ご不明な点は、いつでもご質問ください。
どうぞよろしくお願いいたします。
コメント