住み替えは購入と売却のどちらを先行させるべきか。流れとメリットをそれぞれ解説 | 仲介手数料無料のREDS

REDSエージェント、宅建士の野渡行泰です。

今回のブログでは「住み替え」についてご説明します。「住まいを購入、売却し、そこに引越すのだから、すべてが住み替えになるのでは?」と疑問を持たれる方もいるかと思います。おっしゃるとおり、「住み替え」にはさまざまな種類があります。

今回ご説明するのは「所有している住まいから、新居への住み替え」となります。

住み替え

住み替えには2通りの方法

今回ご説明させていただく住み替えには下記の2通りの方法があります。

  1. 売却先行:現在の住まいを売却してから、新居を購入する
  2. 購入先行:新居を購入してから、現在の住まいを売却する

このブログをお読みの皆さまはお分かりかと思いますが、住まいを「売却」「購入」するだけでも大変な労力を要しますし、気を付けなくてはいけない点も多く存在します。住み替えは、その両方を行うのですから、労力も、気を付けるべきこともその分多くなります。

それぞれの流れとメリット・デメリット

売却先行と購入先行、それぞれの流れのご説明の前に、住み替えにあたり、資金計画、スケジューリングの立案が大前提になります。大まかに以下のことを行う必要があります。

  1. 現在の住まいを査定:不動産会社で現在の住まいを査定してもらい、売却想定価格を把握する。
  2. 新たな住まいを探す:実際に内見して探すのではなく、SUUMOなどのポータルサイトで、売却査定価格などをもとに希望の住まいを購入できそうなのかを検討する。
  3. 不動産会社に相談:信頼のできる不動産会社に住み替えについて相談し、資金計画や住み替えエリアやスケジューリングについて相談する。

上記の資金計画・スケジューリングの立案、策定を行い、「売却先行」なのか「購入先行」なのかを決めていくことになり、それぞれの流れは以下のとおりです。

売却先行での住み替えの流れ

1.売却活動開始:不動産会社と売却に関する媒介契約を締結し、不動産会社のサポートを受けて、現在の住まいを売却するための広告掲載、内覧対応を行う。

2.新居を探す:売却活動開始と同時に新居探しを始めます。ご希望の条件やご予算をもとに探し始め、条件に合いそうな物件があれば物件内覧もしてみましょう。

3.売却契約締結:現在のお住まいについて、購入希望者が見つかったら、条件交渉を行い、売却価格・引渡し時期などの条件を取り決め、売却契約を締結します。

4.購入契約締結:新たなお住まいとして気に入りそうな物件が見つかったら、条件交渉を行い、購入価格・引渡し時期などの条件を取り決め、購入契約を締結します。

5.売却契約残金決済:現在の住まいの売却契約について残金決済を行います。現在のお住まいについて、所有権移転はしますが、鍵のお渡しはまだ行いません(引渡猶予)。

6.購入契約残金決済、引渡し:新居の購入契約について残金決済を行い、所有権移転、鍵の引渡しを受けます。

7.新居へお引越し

8.売却契約引渡し:新たなお住まいへのお引越しが完了したら、旧お住まいの鍵を買主に引渡します。

「売却先行」の場合、現在の住まいを売ってから新居を購入するため、売却を急がなくていいというメリットがあるうえ、売却した資金を新居購入にあてることができるため、資金計画がたてやすく、無理のない範囲で新居を購入することができます。

しかしながら新居を購入する際は、時間に少し追われることになってしまいますので、現在の住まいを引き渡すまでに間に合わないなどの場合は、仮住まいをする必要があります。

購入先行での住み替えの流れ

1.新居を探す:希望条件や予算を考慮して物件を検討します。

2.購入契約締結:新居として気に入った物件が見つかったら、条件交渉を行い、購入価格・引渡し時期などの条件を取り決め、購入契約を締結します。

3.売却活動開始:不動産会社と売却に関する媒介契約を締結し、不動産会社のサポートを受けて、現在の住まいを売却するための広告掲載、内覧対応を行う。

4.購入契約残金決済、引渡し:新たな住まいの購入契約について残金決済を行い、所有権移転、鍵の引渡しを受けます。

5.新居へお引越し

6.売却契約締結:旧住まいについて、購入希望者が見つかったら、条件交渉を行い、売却価格・引渡し時期などの条件を取り決め、売却契約を締結します。

7.売却契約残金決済:旧住まいの売却契約について残金決済を行い、所有権移転、鍵の引渡しをする

※3は5の後にしても問題ありません。

「購入先行」の場合、新居を購入してから旧住まいを売却するため、新たな新居探しに時間をかけることができます。また、旧住まいを売りに出す時期も柔軟に調整できるので、引越ししてから売りに出すこともできます。

しかしながら、旧住まいを売却する際は、不動産相場が下落してしまう可能性もゼロではないため、ある程度急ぐ必要があります。また、後から旧住まいを売却するため、売却代金もはっきりと決まっておらず、資金計画が立てづらい面もあります。

まとめ

以上が、住み替えの方法とそれぞれの流れ、メリット・デメリットとなります。

売却先行は、「周辺不動産市場の相場が下落傾向にある場合」「自己資金をあまり持ち出しできない方や、現在の住まいに住宅ローンが多く残っている方、購入物件を探すよりも自宅が売却できるかどうかが不安な方」が向いているでしょう。

一方、購入先行は「周辺不動産市場の相場が上昇傾向にある場合」「自己資金をお持ちの方、現在のお住まいの住宅ローンの残高が少ない方、資金に余裕のある方」にそれぞれおすすめの住み替え方法です。

何よりも重要なのは「資金計画、スケジューリングの立案、策定」段階です。状況によっては、購入先行での住み替えを選択することができない場合もありますし、売却先行を選択した場合も、希望しているエリアでの住み替えの見通しなど、しっかりと検討すべきことがたくさんあります。

一般の方が、住み替えについての全てをおひとりで検討するのはとても難しいことですので、ぜひ、信頼できる不動産会社・エージェントにご相談ください。以上、参考にしていただければ幸いです。

 

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