REDSエージェント、宅建士の木村康幸です。
ここ数年の住宅価格の高騰や住宅ローン控除の兼ね合いなど、さまざまなご理由でペアローンを活用するご家庭が増えています。ペアローンの場合、おふたりのどちらかに万一のことがあった場合、通常の団体信用生命保険で保障されるのは、その方が主契約者となる住宅ローンのみです。
一方、連生団体信用生命保険付住宅ローンに加入していれば、連帯債務でお借り入れされるおふたりのどちらかに万一のことがあった場合でも、ローン残高が保険でまかなわれて0円となります。住宅ローンの残高が残りませんので、家族の暮らしをしっかりと支えることができます。
今回は、この連生団体信用生命保険付住宅ローンについて解説します。
メガバンクの連生団信
2024年6月15日現在で、4大銀行(三井住友銀行・みずほ銀行・三菱UFJ銀行・りそな銀行)で、連生団体信用生命保険の取り扱いがあるのは、三井住友銀行のみです。
三井住友銀行には、連生団体信用生命保険(商品名:クロスサポート)という保険があります。住宅ローン金利プラス年0.18%で利用できます。
参考:三井住友銀行|クロスサポート
りそな銀行の連生団信
日本経済新聞(2024年3月14日)によると、りそな銀行と埼玉りそな銀行も2024年10月から、がんと診断された際などに本人と配偶者が抱えるローンの残高をゼロにするペアローン向け団信の提供を始めるそうです。住宅価格の高騰に伴うペアローンによる高額借り入れの増加に対応するということです。
フラット35の連生団信
フラット35が展開する「デュエット(ペア連生団信)」とは、連帯債務者であるご夫婦で加入することができる制度です。ご夫婦のどちらか一方の加入者が死亡または所定の高度障害状態になった場合には、住宅の持ち分や返済額にかかわらず、残りの住宅ローンが全額弁済され、ローンの返済義務は残りません。
また、「デュエット」を利用できるご夫婦には、戸籍上の夫婦のほか、婚約関係にある方、内縁関係にある方、同性パートナーの方を含みます。
※3大疾病付機構団信でのご利用はできません。また、返済途中でのデュエットへの変更はできません。
※令和5年10月1日に「夫婦連生団信」から「ペア連生団信」に名称変更。住宅ローン金利プラス年0.18%でご利用いただけます。
参考:住宅金融支援機構|フラット35
PayPay銀行の連生団信
PayPay銀行は、住宅ローンのペアローン向け団体信用生命保険として、ご夫婦などペアのおふたりのいずれかに万一のことが起こった場合、両方の住宅ローン借入残高の合計額※を保険金としてお支払いする「ペアローン向け全疾病保障付き連生団体信用生命保険(以下、ペアローン連生団信)」の取り扱いを2024年6月1日から開始しました。
※保障内容により、両者の住宅ローン借入残高の合計または月々の返済額の合計が保険金額となります。
従来のペアローンの団体信用生命保険は、ご夫婦などペアのおふたりのいずれかに万一のことが起こった場合も、もう一方のペアの方の返済は継続されますが、「ペアローン連生団信」は、万一のことが起こった場合、おふたりの住宅ローン借入残高がゼロになります。
参考:PayPay銀行株式会社|銀行初! 6月1日よりペアローンの「連生団体信用生命保険」取扱開始
群馬銀行の連生団信
群馬銀行にも夫婦連生団信付住宅ローンがあります。
夫婦でひとつのお借入をする住宅ローンで、夫婦のどちらか一方が死亡または所定の高度障害状態、余命6か月以内になった場合、保険金で住宅ローンが全額返済されます。
夫婦連生団信付住宅ローンは変動金利0.7%です。
参考:群馬銀行|夫婦連生団信付住宅ローン
2024年6月15日現在情報です。金利や商品内容等は変更になる可能性があります。
コメント