【仲介手数料最大無料・最低でも割引】不動産流通システムREDSエージェント、「リアル正直不動産」を目指している宅建士の菊池弘之です(『正直不動産』9巻で弊社REDSが紹介されています)。
住宅価格が上昇しているなか、「価格が抑えられる」と築年数が経過しているマンションを検討されるお客様が増えてきました。個人的な意見ですが、権利関係や管理状況さえ問題なければ、築年数の古いマンションも十分検討していただいていいのではないでしょうか。
古いマンションの購入を検討する上で大切なポイントを5つまとめてみましたので、最後までお読みいただけますと嬉しいです。
旧耐震物件と新耐震物件の違い
まず、今回の記事でいう「築年数の古いマンション」は「旧耐震基準の物件」と定義します。
1981年6月以前に建築確認を取得した物件が対象となります。この情報は「建築計画概要書」という書類に記載があり、契約前に不動産営業マンから情報をもらえるので、古めのマンションは確認しておくとよいでしょう。
旧耐震基準は、震度5強程度の地震でも建物が倒壊せず、破損したとしても補修することで生活が可能な構造基準となっています。
一方、新耐震基準は、震度6強~7程度の地震でも倒壊しないような構造基準です。
ポイント1:銀行の審査が通るかどうか
まず住宅ローンを利用してマンションを購入する方にとっては、ここから話が始まります。メガバンクですと、旧耐震物件の取り扱い可否は以下のとおりです。
- 三井住友銀行⇒取り扱いあり
- みずほ銀行⇒取り扱いあり
- 三菱UFJ銀行⇒取り扱いなし(耐震適合証明書を取得している場合⇒取り扱いあり)
このように旧耐震基準のマンションに住宅ローンの貸し出しを行わない銀行もあります。どちらかというと都市銀行は可能なところが多く、ネット銀行は取り扱いがないところが多い印象です。
銀行融資が付かない物件として多いのが、違反建築である場合です(既存不適格の場合は融資可能な場合が多い)。貸し出しが限られる銀行が多いとはいえ、メガバンクで融資可能な銀行も2行ありますので、融資承認が出たのであれば問題ないでしょう。
ポイント2:修繕積立金の金額は適正か
修繕積立金について借り入れがある場合や、かなり少額しかない場合は注意が必要です。管理組合の財務状況が厳しかったり、ガバナンスが機能していなかったりするため、購入を検討する際に注意が必要です。
借り入れも内容によりますので、詳しいREDSの営業マンに意見を聞いてみていただければと思います。たとえば、もともと国の機関である住宅金融支援機構から低金利で借りていて、返済の目途もたっている場合などは検討してもいいでしょう。
ポイント3:立地条件のいいマンションか
立地のいい都心では、旧耐震物件であっても「ヴィンテージマンション」といわれて、高額で売買が続いています。特に港区、千代田区、渋谷区、中央区などの都心では、今後も再開発などで不動産の取引も多くありますので、価格が保たれる要因となります。
将来的に再開発などのエリアに含まれることがあれば、その際にはディベロッパーから金銭面の提案も十分にあると思います。そのため個人的にも、都心部の旧耐震物件の購入は「アリ」だと思っています。
ポイント4:共用部分がアップデートされているか
建物は経年劣化が避けられません。ただ、メンテナンス状況によっては、築30年のマンションより綺麗で、雰囲気のいい築50年のマンションも存在します。
こうしたマンションの中には、宅配ボックスの設置や、エレベーターの更新工事をすることで、アップデートしているものも多くあります。さらに欲を言えば、窓ガラスの改修・玄関の改修などもしているとポイントが高いと思います。窓ガラス・窓サッシは築年数の影響が住環境に直接影響する箇所です。
ポイント5:耐震診断を実施しており、かつ耐震補強をしている物件か
耐震診断と耐震補強、どちらも実施しているマンションは、旧耐震物件の中でもかなりポイントが高いので、あったらなおいいでしょう。
耐震補強を行い、耐震適合証明書が発行されれば、「新耐震基準」と同等のレベルとみなされるため、新耐震基準のマンションと同様に住宅ローン減税などさまざまな税金の優遇措置を受けることができます。耐震適合証明書は、仲介会社を通して建築士が発行してくれます。1通5万~10万円程度です。
最後に
以上、旧耐震基準のマンションを検討する上で大切な5つのポイントを紹介させていただきました。マンションは一点ものなので物件ごとに大きく管理状況や室内状況も違います。また、リフォーム物件は施工業者によっても室内グレードが違いますので、実際に室内を確認した上での判断が重要となります。
私はマンションの管理についての詳細な調査も得意としていますので、気になる物件やご質問がございましたらいつでもお申し付けください。
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