REDSエージェント、宅建士・宅建マイスターの井原直樹です。
2024年からスタートした新NISAは、年間の投資上限額360万円(総額1,800万円)に対する譲渡益が無期限で無税となる制度です。YouTubeなどでもわかりやすい解説動画が多くUPされており、私も勉強しながら制度を活用しています。
そんな中、「住宅ローンの頭金として用意してきた貯蓄を、頭金に使わずに新NISAで運用した方がいいのでは?」との声も多く聞かれます。
簡単に比較をしてみたいと思います。
4つのパターンを比較
《物件価格7000万円、借入期間35年で繰り上げ返済は考慮しない。現居宅家賃12万円、住宅ローン金利0.5%で一定、NISA運用利回り3%複利で一定》のケースで考えます。
- 貯蓄500万円を頭金に入れる
- 貯蓄500万円をNISAに入れて、頭金はゼロで購入する
- これから5年間で500万円を貯めて、頭金に入れる
- 今すぐ頭金ゼロで購入する
1.貯蓄500万円を頭金に入れる
- 借入金額:6,500万円、支払利息:586万円
- 総返済額:7,086万円
2.貯蓄500万円をNISAに入れて、頭金はゼロで購入する
- 借入金額:7,000万円、支払利息:631万円
- 総返済額:7,631万円 - NISA運用益:906万円=6,725万円
3.これから5年間で500万円を貯めて、頭金に入れる
- 借入金額:6,500万円、支払利息:586万円
- 総返済額:7,086万円 + 5年分家賃720万円=7,806万円
4.今すぐ頭金ゼロで購入する
- 借入金額:7,000万円、支払利息:631万円
- 総返済額:7,631万円
パターン2が最も賢明
最も総支払金額が少なかったのは、パターン2で6,725万円。一方、最も総支払金額が多かったのは、パターン3の7,806万円でした。
その差はなんと最大1,081万円にもなりました。それにしてもNISA運用での複利効果はすごいですね。
「頭金より運用した方がお得」は本当でした!
現居宅に家賃が発生していることが条件になりますが、時代は変わるもので「住宅ローンは頭金を貯めてから」は、損してしまう時代になりました。
上記のシミュレーションでは、NISA運用益3%で計算していますが、人気の投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の過去5年の利回りは年10%を超えていますので、かなり控えめな運用益でのシミュレーションとなっています。※NISAで運用する場合は、つみたて投資枠・成長投資枠合わせて年360万円が上限となります。
また、1と4の比較で、単純に頭金を500万円入れるか、入れないかでは、支払利息の差額は35年間で45万円にとどまることにも着目です。
年間わずか1万2,857円の差しかありませんので、低金利下においては、頭金の有効性が薄れることの再認識ができました。
これなら、運用に回した方がいいなと、素直に思いますよね。
シミュレーションからわかったこと3つ
- 手元に資金がある場合には、頭金を入れるより運用したほうがお得
- 手元に資金がない場合には、頭金を貯めるより全額ローンですぐ買った方がお得
- 低金利下では、頭金を入れても支払利息に大きな差は出ない
これらがポイントになります。
金利が上がった場合の対処法
先日、日銀のマイナス金利政策が解除され、日本経済は金利のある世界に推移しております。住宅ローン変動金利には大きな影響は出ておりませんが、今後は上昇基調となっていくものと思われます。
いざ、金利が上昇し、家計を圧迫するようになった際には、NISAの恩恵を享受しましょう。運用資産の売却で一時的に資産は目減りしますが、NISA資産はいつでも売却が可能で、運用益にも課税されませんので、売却価格をそのまま生活資金などに充てることができます。
500万円で運用を始めた資金は、3%の複利効果により5年後には579万円、10年後には671万円になっているので、目減りする金額は運用益の分、少なくなります。
頭金を入れるメリットはないのか
現在のような低金利下では、頭金を入れるメリットはほとんどないとわかりました。しかしながら、運用に回すよりも、頭金に入れたほうがいい場合もあります。それは、ローン審査に通りやすくなることでしょう。
具体的には、こちらのようなケースでは、頭金を入れないと融資が難しい場合があります。
- 借入希望額がおおむね年収の8倍を超える
- ワンルームマンションや、旧耐震物件を購入する
- すでに投資用不動産ローンを組んでいる
- 賃貸併用住宅を購入する
- 自営業、会社経営者の方
また、頭金を入れることで、金利が下がる場合もあります。
一方で、損得勘定以外での頭金を入れるデメリットとしては、流動性の高い現金という資産が、頭金が不動産の一部になりますので、簡単に換金ができなくなることでしょう。困ったときに換金しにくいということです。これは意外に見落としやすいデメリットだと思います。
時代に合った自己資金の使い方へ
これまでは、「住宅ローンは頭金を2割入れたほうがいい」などの意見が定説でした。
しかし、時代は変わるもので、超低金利の継続や、税制メリットのある資産運用の普及など、これまでの定説を覆す状況となっています。状況に合った自己資金の使い方が重要となりますが、過渡期にある現代では、その状況も目まぐるしく変化していくことになるでしょう。
そのような見通しがつきにくい現代だからこそ、流動性が高くフレキシブルに利用ができる投資運用に自己資金を入れておくことは、頭金に入れるよりもメリットがあるといえます。また、これから家賃を払いながら頭金を貯めるのではなく、頭金ゼロで住宅ローンをスタートし、積立NISAなどで資産を形成することも有効だと思います。
とはいえ、投資は自己責任であることから、堅実に頭金を入れるという判断もいいでしょう。
現在、日本経済はデフレからインフレへと移行する過渡期にありますので、住宅購入における資金計画でも判断が難しい局面にあります。ファイナンシャルプランナーなど専門家からアドバイスを受けることも検討しながら、有利に住宅購入を進めていきましょう。
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