こんにちは。仲介手数料が必ず割引・最大無料の「不動産流通システム」、REDSエージェント、宅建士の戸村麻衣子です。
私の個人的な話で、全般的な傾向ではないと思いますが、最近、戸建てのご相談が増えたように思います。以前は圧倒的にマンションが多く、戸建ての割合は1~2割程度でした。それが2~3割となり、直近ですと半数以上が戸建てのご相談です。
ご質問が多いのが「住宅性能」についてです。住宅性能については何度かお話しておりますので、今回は住宅性能の中のひとつ「太陽光発電」に絞ってお話したいと思います。
太陽光発電の設置が義務付けられた東京都・川崎市
東京都では、新築住宅への太陽光発電システムの設置を2025年4月から義務化する制度が創設され、大きな話題となりました。併せて神奈川県川崎市も同じタイミングで太陽光発電設置が義務化されます。今後は東京都や川崎市に続いて、全国の自治体でも太陽光発電システムの義務化が広まると考えられています。
日本では「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」とされています。
じゃあ、「カーボンニュートラル」って何?ということなのですが、具体的に言うと、上記にある「温室効果ガス」(二酸化炭素、CO2)やN2O(一酸化二窒素、フロンガスを含む)の排出を全て止めることはできませんが「全体としてゼロに」するとし、その方法は、「排出量から吸収量と除去量を差し引いた合計をゼロにする」ことを意味しています。
つまり、排出を完全にゼロに抑えることは現実的に難しいため、排出せざるを得なかったぶんについては同じ量を「吸収」または「除去」することで、差し引きゼロ、正味ゼロ(ネットゼロ)を目指す、としています。これが、「カーボン(ここでは二酸化炭素)ニュートラル(中立)」です。
カーボンニュートラル実現のための取り組みの中に、太陽光発電などの再生可能エネルギーの利用拡大が含まれており、それが東京都や川崎市の取り組みとなっているのです。今後、この動きは一部に限らず全国に拡大していくと思われます。しかも地球環境のことを考えると早急な手配が必要になると思われ、急速に拡大する可能性があります。
太陽光発電のメリット
カーボンニュートラル実現のための世界的な取り組みはもちろんですが、具体的に各住戸に太陽光発電をつけるメリットとは何でしょうか? 以下に主な3つを解説します。
電気代の節約になる
それはズバリ電気代の節約です。設置するkWや天候、各家庭の電気使用量によって違いますので一概に比較はできませんが、必ずメリットを感じられるはずです。また、売電(2024年時点で住宅用太陽光発電10kW未満で16円/kWh)が加わりますので、電気代はこれまでとは明らかに違ってくるでしょう。
災害時の電気利用が可能
これ以外にも、災害時の電気利用が可能になることなどもあげられます。災害などで停電した場合、エアコンや冷蔵庫、照明など日々の生活に必要な多くの機器が使えなくなります。もちろんスマートフォンを充電することもできません。その点、太陽光発電を導入しておけば、設備に異常がなく発電している昼間は、停電時にも電気を使うことができますから安心です。
ただし、電気を無制限に利用できるわけではなく、定置型蓄電池を併用すればある程度の余力はあると思われますが、停電時には節約をしたほうが無難なようです。
太陽光発電によっては、停電時に切り替え操作が必要なものと自動的に切り替わるものがありますので、あらかじめ確認が必要です。太陽光発電を導入したら、もしものときのために取扱説明書を確認し、切り替え操作の方法や使用できる電化製品をあらかじめ把握しておきましょう。また、電化製品を買い替えるときには、太陽光発電と相性のよい充電式を検討対象に入れることをお勧めします。
環境によい
環境によいということもメリットに挙げられますが、これは「なぜ設置義務化になったか」の理由と一緒です。太陽光をご自宅に設置することで二酸化炭素排出を抑えることができるため、環境負荷を低減できるとされています。
太陽光発電のデメリット
では逆に、太陽光発電のデメリットとはなんでしょうか。
設置にコストがかかる
まず、設置にコストがかかることです。ご自宅の屋根に取り付けられる太陽光パネルはおよそ3~5kWです。1kW設置するのにかかる費用がおおよそ25万~28万円ですので、80万~140万円が導入費用としてかかります。蓄電池を設置すると更にコストは増します。
発電量は天候に左右される
また、発電量は天候に左右されますので、安定的な供給量が得られるかどうかはわかりません。弊社の営業範囲(一都三県)ですと、安定的に日照時間が長いのは埼玉県です。全国的にみても日照時間が長いエリアが多いので、埼玉県にお住まいの方は将来的な義務化の可能性を考えても、積極的に導入を考えてもいいかもしれません。
メンテナンス費用がかかる
そして最後のデメリットは、どんなものもそうですが、メンテナンス費用がかかります。とは言っても実際はメンテナンスについてお聞きしたことは実は皆無で、一度設置してそのまま放置、という方が多いです。
メーカーの性能保証期間より長い20~30年ほど持つという話もよく聞きますので、メンテナンスというよりは、20~30年たったら交換を考えるかどうか、という話になるかもしれません。
まとめ
本日は太陽光発電についてお話させていただきました。また改めて太陽光についてお話させていただければと考えております。
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