重要事項説明書で見落としがちなポイントその5:飲用水・電気・ガスの供給施設および排水施設の整備状況 | 仲介手数料無料のREDS

REDSエージェント、宅建士の佐藤亮介です。不動産を購入されるお客様は、購入契約をされる前に、不動産業者(仲介業者または売主の不動産業者)の宅建士から、購入する不動産について書面を示して「重要事項説明」を受ける決まりになっています。

お客様にとっては初めてのご経験となることがほとんどだと思いますので、重要事項説明におけるポイントをいくつかご説明したいと思います。今回は、重要事項説明書に書かれている「4.飲用水・電気・ガスの供給施設および排水施設の整備状況」欄についての解説です。

重要事項説明

飲用水・電気・ガスの供給施設および排水施設の整備状況

直ちに利用可能な施設 配管等の状況

施設の整備予定

及び負担金等

1.飲用水

 

 

前面道路配管(✅ 有・□無)(口径150mm)

敷地内引込管(✅ 有・□無)(口径20mm)

私設管の有無( □有・✅無)

(✅無・□有)

  頃

  円

2.電気小売電気事業者名

東京電力エナジーパートナー株式会社

□特定の小売電気事業者と供給契約を締結しなければならない場合、その事業者の連絡先等

 住所:

 連絡先: (  )

(✅無・□有)

  頃

  円

3.ガス

東京ガス

 

前面道路配管(✅ 有・□無)(口径100mm)

敷地内引込管(✅ 有・□無)(口径20mm)

プロパンガスの場合宅地内配管設備等 の所有権はプロパンガス販売業者に(□有・□無)

(✅無・□有)

  頃

  円

4.汚水

 

 

 

 

前面道路配管 (✅ 有・□無)(口径250mm)

私設管の有無 (□有・✅無)(口径  mm)

浄化槽の設置 (□既設・□可・✅不可)

個別浄化槽の放流先

( 1.埋設管・2.側溝・3.浸透式)

(✅無・□有)

  頃

  円

 

 

5.雑排水

 

 

前面道路配管 (✅ 有・□無)(口径250mm)

私設管の有無 (□有・✅無)(口径  mm)

 

(✅無・□有)

  頃

  円

 

上記の記載例は、前面道路に上水道の公設管、都市ガスの公管があり、直接対象不動産に上水道が引き込まれ、また下水については前面道路に下水道公設管があり、直接対象不動産から放流している場合の状況を表しています。

ところが、公設管・公管から直接(私設管経由ではなく)対象不動産に引き込まれているケースなど、対象不動産から直接下水道本管に放流していない不動産があります。そのような場合、宅建士は、どのように対象不動産に引き込まれ、対象不動産から放流しているかも調査報告書し、記載します。

私が過去から現在まで経験した多少レアなケース

私設管がある場合

【例1】
本物件接面私道内に埋設されている上水道管は、当該私道が接面する公道に埋設された本管(口径:150mm)より、口径40mmにて私道内へ引き込まれた共用の私設管です。現在本物件を含め7軒(水道管管理図に基づく)で使用されており、当該共用私設管よりそれぞれ分岐し各敷地内へ引き込まれております。この共用管については利用者全員で維持管理しております。

【例2】
汚水・雑排水は、本物件前面私道内の私設共用管経由、本物件●方の公道内●mm本管へ放流しています。この共用管については利用者全員で維持管理しております。

【例3(さらにレアなケース)】
対象不動産の上水道の配管は、別添「●●図」によると、西側前面道路(口径●mm)から本物件(路地状部分)を経由して北西側隣地(○○番○)に引き込まれた私設共用管(口径●mm)から分岐した●mm管で本物件に引き込まれていると思われます。また私設共用管(口径●mm)は、地番○○番○、地番○○番△も利用していると思われますが、いずれも正確な位置は不明です。

【例4(例3の下水道)】
対象不動産の下水道の配管は、地番○○番○、地番○○番△の排水管が本物件の排水管に接続されています。

例3、例4は、もはやパズルですね。レアなケースほど、重要事項説明書の説明をよく聞いて、確認していただきたいと思います。

現地調査の具体的方法

私道内の状況、特に下水道は公的な資料が乏しい場合があり(意外と東京23区がそうです)、調査にあたっては、苦労もあります。では、どうやって調査するかですが、【例4(例3の下水道)】の場合、現地での調査となります。

例えば、対象不動産の下水のふた(道路面と敷地内)を開けてみる。そうすると、お隣りの敷地からと思われる管が見えます。念のため、お隣の方にお声がけして、水を流していただく。キッチンの水道水より、トイレや湯船にたまった水の方が一気に流れますので、なおいいです。場合によっては牛乳を混ぜて流します。そうやって確かめていきます。

また、角地や2方向接道の場合は、実際に接続している配管状況だけでなく、他の道路にも公設管・公管があることを記載します(将来、他の道路下の公設管・公管と接続できる可能性を記載します)。

①飲用水:●側●mm本管より●mm管にて引込。なお、●側道路下にも●mm本管の敷設あり。
②ガス:●側●mm本管より●mm管にて引込。なお、●側道路下にも●mm本管の敷設あり。
③汚水④雑排水:●側●mm本管へ放流。なお、●側道路下にも●mm本管の敷設あり。
⑤雨水:●側●mm本管へ放流。なお、●側道路下にも●mm本管の敷設あり。

 

弊社では、購入される皆様に安心してご購入いただけますよう、エージェントがしっかり調査をし、重要事項説明書を作成しております。

不動産は、大切な財産です。ご不明な点は、いつでもご質問ください。どうぞよろしくお願いいたします。

 

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