みなさま、こんにちは。《仲介手数料無料または割引》不動産流通システム、REDSエージェント、宅建士の下山です。
家を購入する時に考えることはたくさんあります。
●どのような家に住みたいのか? マンションなのか、戸建てなのか?
●立地や周辺環境は?
●間取りや広さは?
●購入時に掛かる費用は?
●今後のマンションはどうなっていくのか?
現在、老朽化しているマンションの多くで、マンション所有者の高齢化や修繕工事の工事費の急激な上昇により、長寿命化工事に必要な積立金が不足しているとのことです。長寿命化工事が適切に行われないと、マンションの外壁の剥落など、ゆくゆくは廃墟化が避けられず、周囲への大きな悪影響が生じ、行政代執行による取り壊しとなれば、多額の行政負担が生じることとなります。
このため、必要な積立金の確保や適切な長寿命化工事の実施に向けた管理組合の合意形成を後押しすることを目的として、令和5年度税制改正大綱に「長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに対する特例措置」(マンション長寿命化促進税制)の創設が盛り込まれました。今回はこの問題について解説します。
マンション長寿命化促進税制に盛り込まれた内容
長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに対する特例措置の創設の背景
○多くの高経年マンションにおいては、高齢化や工事費の急激な上昇により、長寿命化工事に必要な積立金が不足。
○長寿命化工事が適切に行われないと、外壁剥落・廃墟化を招き、周囲への大きな悪影響や除却の行政代執行に伴う多額の行政負担が生じる。建て替えのハードルも高く、マンションの長期使用を促す必要がある。
○このため、必要な積立金の確保や適切な長寿命化工事の実施に向けた管理組合の合意形成を後押しすることが必要。
税制改正の概要
〇管理計画の認定を受けたマンション等において、長寿命化工事が実施された場合に、その翌年度に課される建物部分の固定資産税額が減額される。
〇減額割合は、6分の1~2分の1の範囲内(参酌基準:3分の1)で市町村が条例で定める。
対象マンション
○築後20年以上が経過している10戸以上のマンションであること。
○長寿命化工事を過去に1回以上適切に実施していること。
○長寿命化工事の実施に必要な積立金を確保していること。
対象工事
○令和5年4月1日から令和7年3月31日までの間に完了した長寿命化工事
上記の税制改正は、期間が限られているため、どこまで効果があるか正直わかりませんが、それでも固定資産税額が減額されることは、大変喜ばしいことです。マンションの新築時点では気にならないことも、月日が経っていくと、さまざま不具合が出てきます。適正にマンションを維持、管理していくことが大切で、管理組合や管理会社の腕の見せ所ですが、国としても、できるだけバックアップするような政策を行っています。
近年のマンション政策の取組
○国土交通省は、2020年6月にマンション管理適正化法、マンション建替円滑化法を改正。
○改正マンション管理適正化法では、国による基本方針の策定のほか、地方公共団体の役割を明確に位置付けるものとして、マンション管理適正化推進計画の作成。一定の基準を満たすマンションの管理計画の認定制度、管理適正化のための助言・指導・勧告制度を創設した。
○改正マンション建替円滑化法では、除却の必要性に係る認定制度を拡充し、従来までの耐震性不足のマンションのほか、火災安全性不足、外壁剥落の危険性のあるマンションを対象に加えるほか、団地における敷地分割制度を創設した。
○2021年6月には、デジタル化や新型コロナウイルス感染症への対応として、マンション標準管理規約を改正し、ITを活用した総会・理事会、置き配に係る内容を位置づけた。また、同年9月にはマンション管理計画認定制度の認定基準となる「長期修繕計画作成ガイドライン」および「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」の改定を行った。
○2022年4月には、改正マンション管理適正化法および改正マンション建替円滑化法が全面施行となり、あわせて(公財)マンション管理センターでは、新築マンションを対象とした予備認定の仕組みを開始した。さらに、管理計画認定や予備認定を取得したマンションに対するインセンティブとして、独立行政法人住宅金融支援機構による融資の金利引き下げ措置が行われている。
○2022年10月には、管理適正化に向けた課題や地方公共団体における先進的な取り組みを共有する場として「マンション管理適正化シンポジウム」を開催した。
○2023年4月には、マンションの長寿命化に資する大規模修繕工事を促すための固定資産税額を減額する税制措置(マンション長寿命化促進税制)を創設した。
近年、国は上記のような政策をおこなっております。制度や基準自体が世の中とともに変化しています。月日が流れれば、そこに住む人も家も変化します。私もしっかりと変化していきたいと思います。少しでも皆様の住宅探しにお役に立てれば幸いです。
それでは、また、お会いしましょう。【REDS】不動産流通システムの下山でした。
【REDS】不動産流通システム
下山 聡
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E-mail: s.shimoyama@red-sys.jp
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