皆様こんにちは。
首都圏一都三県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)の不動産取引について、必ず「仲介手数料が無料」または「仲介手数料が割引」になることで注目の、不動産流通システムREDSエージェント、【宅建士】【宅建マイスター】の堀 茂勝(ほり しげかつ)です。
今回は、巷で若干気になりつつある「金利上昇の不安」に関連して、「変動金利を使うなら、オトクな金利差で貯蓄して防衛!」というテーマで解説します。
「変動金利」「固定金利」に関しましては以下のブログをご覧ください。おそらく「ファイナンシャルプランナー」を名乗っている方でも、ここまでの分析での比較をしている方は、なかなか少ないと思われます!
連載1:「金利が急上昇するかも? 変動より固定がいい?」2022年8月31日公開
連載2:「今後金利は急上昇する? 「固定金利」がいいの?「変動」は怖いの?」2022年9月12日公開
連載3:「固定金利と変動金利、トントンになる状況を知れば怖くない?」2022年9月28日公開
連載4:「住宅ローン金利上昇?『急上昇バブル』の再現で・・・」2022年10月5日公開
日経新聞で特集「マネーのまなび 住宅ローン、変動型の備え」
2023年10月7日の日経新聞朝刊で、「マネーのまなび 住宅ローン、変動型の備え」という記事がまるまる1面全体を使って掲載されていました。かいつまんでいうと「変動型と固定型の金利差が拡大しているので、ますます変動金利が人気。だが、金利が上昇しても家計が対応できるように、検証して準備しておくことが必要」といったお話です。
この記事はこちらでも読めます。
2023年10月7日 日経新聞朝刊「住宅ローン、変動型の備え 繰り上げ返済の資金を確保」
この記事の中に、「『変動型は低金利で毎月の返済が少ないぶん、運用などで余裕資金を増やすべきだ』とMFSの塩沢崇取締役は話す」という記述がありました。
とうとう、住宅ローンの変動金利は0.3%、0.2%を切る時代。カツカツで支払うのは危険!
最近びっくりしたのは、ある金融機関のネット系住宅ローン。弊社REDSが光栄にも「提携不動産会社」に選ばれたのですが、お客様がご自身でその金融機関のホームページから審査依頼するよりも、より安い金利が適用できるようになり、審査が通りさえすれば誰でも、たとえば2023年10月は「0.296%」の金利が使えるのです。
さらに、新居の電気の契約や、スマホの契約もセットで契約すると、さらに最大0.1%が差し引かれて、0.196%の金利が使えてしまうのです。
これに加えて「がん100%保障団信」なども、上乗せ金利なしでつけることができる!
このように、超低金利で住宅ローンが借りられる時代。でも、漠然と不安が残るのは、「金利が上がったらどうしよう!」ということではないでしょうか。
そのとおりですね。この低金利につられて、自分が月々払えるギリギリの月々返済額を目いっぱい使って、借りられるだけ借りてしまうと、ほんのちょっと金利が上がるだけで、返済がままならなくなる危険性があります。
先ほどの日経新聞の記事の中にも「ファイナンシャルプランナー(FP)の平井美穂氏は、『適用金利が2%程度上昇するケースまで想定しておきたい』と助言する。バブル経済後の変動型の適用金利をみると、年2%台半ばの水準だった時期もあるからだ」との記載がありました。
続いて記載されている事例を簡単にまとめます。
「4,000万円を35年、変動金利0.5%で借りて返済は月約10.4万円。5年後に0.5%上昇すると、月の返済額は11.2万円になる。1%なら12万円、1.5%なら12.8万円、2%まで拡大すれば13万円と、当初の返済額に比べて2.6万円の負担増になる」
そこで、この記事では「金利上昇した際に、一定の金額を繰り上げ返済すれば、元金と利息負担が減り、毎月の返済額を金利上昇前と同じ水準にできる」とすすめています。
この記事で、公認会計士で住宅ローンのコンサルティングも手掛ける中村岳広氏は、「危機感を持って、毎月の収支を見直し、貯蓄などで資金を確保したい」と、話しています。
そのとおり。わたくしも同感です。
先ほどの「0.196%」の変動金利に対して、たとえばある金融機関の35年間固定の金利は「1.76%」だったりします。
・4,000万円 35年 固定金利1.76%で借りて返済は月12.8万円
・4,000万円 35年 変動金利0.196%で借りて返済は月9.9万円
月々の返済額の差は約2.9万円ですからこれを積み立てると、元金だけで年間34.9万円。10年で約350万円! 35年間では約1,220万円にもなります!!
元金だけでこれだけ貯蓄できるのですから、つみたてNISAなどを上手に使えば、より増えているかもしれませんネ。
いざ急激な金利上昇局面になった場合には、これを繰り上げ返済に充てるつもりでいれば、何も怖くはありません。
さあ、皆様も「賢く自己防衛」してみてはいかがでしょうか。
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