避けたい住宅配水管のトラブル。詰まりを防止・解消するための方法を解説 | 仲介手数料無料のREDS

REDSリフォーム、一級建築施工管理技士補の松本です。今回は、住宅の配水管について詳しくご紹介します。

排水管トラブル

住宅排水の概要

住宅排水には、トイレからの汚水を流す排水、キッチン・浴室・洗面など雑排水を流す排水、雨水を流す排水と3種類あります。いずれも住宅排水管を使って下水道や浄化槽に流します。一般的には灰色の塩ビ管(硬質ポリ塩化ビニル管)が使用されます。建物のデザインに合わせた色の塩ビ管が使用され、たとえば神社・仏閣などでは、銅でできている管がよく使用されます。

住宅排水管の構造は、住宅の箇所ごとに異なりますが、基本的には以下のような構造になっています。

●排水口:汚水や雨水が排出される場所です。キッチンやトイレなどの設備機器に設置されています。

●排水トラップ:排水口と排水管の間にある部品で、封水と呼ばれる水を溜めておくことで、下水道からの悪臭や害虫の侵入を防ぎます。ワントラップ、逆ワントラップ、ボトルトラップ、ドラムトラップ、サイホン型トラップなどの種類があります。

●排水管:排水トラップから下水道までの管です。直径や勾配などは建築基準法や下水道法などの規定に従って設計されます。排水管には、主排水管(主幹配管)、分岐排水管(分岐配管)、立上げ排水管(立上げ配管)などがあります。

●汚水桝:住宅内部の排水管と下水道とをつなぐための枡です。インバート桝と呼ばれる溝が彫り込まれたものが一般的です。清掃や点検が容易に行えるように、住宅敷地内の要所に設置されています。

住宅排水管のトラブル

長年使用していると、排水管が詰まったり、水漏れしたり、悪臭が発生したりすることがあります。排水管のトラブルは生活に不便や不快をもたらすだけでなく、建物や家財にも損害を与える可能性があります。排水管のトラブルの原因はさまざまですが、主に以下のようなものが挙げられます。

●排水管内に汚れや異物が溜まって詰まる
●植物の根が排水管内に侵入して詰まる
●排水管が破損して水漏れする
●排水管の傾斜が逆になって逆流する

排水管のトラブルの対処法は、自分でできる場合と業者に依頼する場合があります。ワイヤーブラシやラバーカップ(すっぽん)などを使って、排水口付近の汚れを落としたり、吸引したりしたことのある方も多いでしょう。業者に依頼すれば、高圧洗浄やカメラ調査などを行ってもらえますが、費用や対応エリアなどを必ず確認しましょう。

排水管のトラブルは未然に防ぐこともできます。排水口にゴミ受けを設置し、定期的にお湯や重曹などで洗浄しましょう。また、業者に定期的にメンテナンスを依頼することも有効です。

排水口に詰まったときは以下のような対処法を試してみましょう。

●お湯を一気に流す:油汚れや軽度の詰まりに効果的です。シンクにお湯を溜めて、一気に流すことで、排水口内の汚れを流し出します。

●重曹とクエン酸で汚れを落とす:重曹とクエン酸を混ぜると発泡し、排水口内の汚れを分解してくれます。重曹とクエン酸を同量ずつ排水口に入れて、お湯を注ぎます。しばらく放置した後、水で流します。

●汚れや程度に合わせた洗剤を使用する:液体パイプクリーナーなどの専用洗剤を使うと、排水口内の汚れを溶かしてくれます。洗剤の種類や使用方法は商品によって異なるので、注意書きをよく読みましょう。

●ラバーカップや真空式パイプクリーナーを使う:ラバーカップや真空式パイプクリーナーは、排水口に圧力をかけて詰まったものを引っ張り出す道具です。排水口に当てて押し込み、引き上げる動作を繰り返します。水が流れ出したら詰まりが解消されたサインです。

●ワイヤーブラシで汚れをかき出す:ワイヤーブラシは、排水口内に溜まった汚れをかき出すことができます。ワイヤーブラシを排水口に押し込んで、動かなくなったところでハンドルを回します。薬品と組み合わせるとより効果的です。

●ペットボトルで詰まりを押し流す:ペットボトルは、空気圧で詰まりの原因を押し流すことができます。ペットボトルのキャップに穴を開けて、排水口に当てます。ペットボトルを潰して空気圧で詰まりの原因を押し流します。

まとめ

共同住宅の場合、管理費でまかなうことで定期的に配管清掃を専門業者にて行うことができますが、戸建ての場合はご自分で行うか、専門業者に依頼するようになります。市販の高圧洗浄機を使ってご自分で清掃する方もいます。

これを機に、排水管の問題点を確認し、しっかりメンテナンスを行って配水管のトラブルを防止しましょう。

 

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