親が住んでいた家屋が『空き家』になった!→放置せずに「仕舞う」か「活かす」! | 仲介手数料無料のREDS

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今回は「空き家」の対策について取り上げてみます。

空き家

(画像はイメージです)

空き家の数は900万戸、空き家率は13.8%

空き家

実家で親が住んでいた家屋が「空き家」になってしまった。
でも、自分たちの生活の場は別にあるため、そこには住まない。

こんな身近な問題で困っている方も少なからずいらっしゃるようです。総務省で統計を取っている報告書を見つけました。

空き家グラフ

総務書統計局:令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)結果

空き家数は増え続けて過去最多の900万戸、空き家率も14%に迫っています。これは7軒のうちの1軒が空き家である状態。

上のグラフでピンク色に塗られた部分が「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」と呼ばれる空き家で「入院や転勤・住居人の死亡などにより居住世帯が長期にわたって不在の住宅や、建て替えなどのために取り壊すことになっている住宅など」を指すようです。

このような空き家が385万戸もあり、5年前の調査から37万戸も増加しているのです。

『空き家』を放っておくと……?

空き家をそのまま人が住まない状態で放っておくと、どんな事態になるでしょうか。

建物の老朽化:定期的な管理が行われないため、建物が急速に劣化します。

害虫や害獣の発生:放置された空き家はゴキブリやネズミなどの害虫・害獣の温床となる可能性があります。

不審者の侵入:人の出入りがないため、不審者や犯罪者が侵入しやすくなります。

火災リスクの増加:老朽化した電気設備や不法投棄物が原因で火災が発生するリスクが高まります。

不動産価値の下落:建物が荒れた状態になると、地域全体の不動産価値に悪影響を与える可能性があります。

景観の悪化:草木が伸び放題になり、地域の景観に悪影響を及ぼします。

衛生問題:ゴミの放置や不法投棄が行われる可能性があり、周辺環境が悪化します。

固定資産税の負担:活用しないにもかかわらず、固定資産税の支払いは続きます。

近隣住民とのトラブル:空き家の状態が悪いと、近隣住民から苦情が出る可能性があります。

行政指導や罰則のリスク:空き家特別措置法に基づき、適切に管理しない場合は行政指導や罰則を受ける可能性があります。

『空家法』特別措置法とは?

空家法

国土交通省:「空家法とは

詳しくは国土交通省の「空き家対策 特設サイト」内に、「空家法とは」というページがありますので、そちらをご覧いただきたいのですが、かいつまんで説明いたしましょう。

倒壊の危険性が高いなど、周囲に著しく悪影響を及ぼす空き家を「特定空家」に指定し、令和5(2023)年からは、適切に管理がされていない「特定空家予備軍」の空き家も、「管理不全空家」として、市区町村が所有者に指導などを行う対象となりました。

「特定空家」や「管理不全空家」に指定されて、指導や勧告など所有者に改善を求める対応に従わずに勧告を受けると、固定資産税の軽減措置の対象外になったり、放置され続ける空き家を強制的に取り壊すなどの対応が行われたりします。

空き家はまずは「管理する」ことが必要!

当面、空き家を「仕舞う」ことも「活かす」ことも、すぐにはできない場合には、きちんと管理することがは必要です。

国土交通省では、空き家の適切な管理の指針として「空き家管理チェックリスト」を用意していますので、こちらを参考にして、空き家の適切な管理について確認するとよいでしょう。

空き家管理チェックリスト

国土交通書:空家管理チェックリスト

国土交通省の『空き家』対策 特設サイトを覗いてみよう!

国も危機感を持ってこの「空き家」対策をおこなっています。国土交通省では、下記の「特設サイト」により、情報提供を進めていますので、ぜひ覗いてみてください

国土交通省の『空き家』対策 特設サイト

国土交通省「空き家対策 特設サイト

具体的な対処として、下記の「仕舞う」「活かす」の2つについて、くわしく説明いたします。

空き家を「仕舞う?(除却)」?それとも「活かす?(活用)」

空き家を「仕舞う」「活かす」

国土交通省「空き家対策 特設サイト」より

「仕舞う?(除却)」?

「仕舞う」。つまり解体して除去する方法をとった場合ですが、こちらのサイトでは下記のようにアドバイスされています。

  • 跡地を広場や駐車場、新しい建物の敷地として活用しましょう。
  • 空き家を解体する場合、市区町村の補助金を受けられることがあるので、空き家がある市区町村のウェブサイトで調べるか、窓口に問い合わせてみましょう。
  • 解体後の跡地を売却する際には、税制の特例制度を活用することもできます。

「活かす?(活用)」?

「活かす」。つまり解体せずに建物を活かす方法をとった場合ですが、これについては、こちらのサイトでは下記のようにアドバイスされています。

  • 住宅のまま売却。
  • 用途替えをしてカフェなどとして活用。
  • 空き家を改修する場合、市区町村の補助金を受けられることがあるので、問い合わせてみましょう。

空き家やその敷地の売却・賃貸に活用できる制度

いずれも、詳しい情報を、「空き家やその敷地の売却・賃貸に活用できる制度」 のページで解説していますが、その内容について箇条書きにします。

【空き家・敷地を売る】
空き家やその敷地の売却に関する税制を活用する

【空き家を売る・貸す】
空き家バンクを活用する

【空き家を売る】
インスペクションを活用する

【空き家を貸す】
住宅セーフティネット制度を活用する
サブリース事業者へ貸す

【その他(空き家になる前に売る)】
住み続けながら将来の処分を考える(リースバック・リバースモーゲージ)

まとめ

ご実家にご高齢の親御さんがお住まいのご家庭や、すでに家族が住まなくなった戸建てをお持ちのご家庭にとって、この「空き家」の問題は身近な話かもしれませんが、実際にはそう簡単に片づけられる話ではありません。ご家族やご兄弟などと早めに話し合っておくことが大事のようです。

 

それではまた、次回のブログをご期待くださいませ。
【REDS】 宅建マイスター:堀 茂勝

 

<参考リンク・文献>

 

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