皆様こんにちは、REDSエージェント、宅建士・宅建マイスターの福島です。
池袋駅周辺の再開発計画が動き出し、街の未来が大きく変わりそうです。この記事では、再開発の概要や歴史を振り返りながら、新たな池袋の姿について探っていきます。
(写真はイメージです)
高層ビル3棟、回遊性を高めた芸術文化の池袋へ
2024年12月3日付の日本経済新聞朝刊によりますと、東京都豊島区の池袋駅西口地区の再開発が動き出すとのことです。「都市計画が11月に告示され高層ビルを3棟建て、芸術文化の街づくりを目指す。歩行者空間はこれまでより2割ほど増やして回遊性を重視する。駅直結の商業施設に人が集中し、周辺の街へ人が流れない現状からの脱却を図る」そうです。
再開発事業は三菱地所などが参画する再開発準備組合と東武鉄道が手がけるとのことです。
池袋駅は利用客数をみると全国屈指のターミナル駅ですが、鉄道の乗り換え利用が中心で、豊島区の推計では同駅で乗り降りする人は利用者数の4分の1程度に過ぎないそうです。降りた人の行動も駅直結の百貨店などにとどまり、駅から街中へ人が流れない状況から「駅袋」との二つ名がありました。
今後は資金計画や基本設計を進め、既存ビル約65棟を2027年度以降に解体し、2043年度の完成を見込むとのことです。
副都心・池袋に発展した歴史
池袋の歴史について振り返ってみましょう。
池袋は、古くは武蔵野の広大な野原が広がる土地でした。それが、鉄道の開通や都市化の流れに乗り、現在のような大都市の一角へと変貌を遂げた歴史を持っています。
近代化の始まり:鉄道の開通と都市化
- 1903年:池袋駅開業
o 山手線が池袋に駅を開設し、これが池袋の近代化の起点となりました。 - 鉄道網の発展
o 東上鉄道(現在の東武東上線)や武蔵野鉄道(現在の西武池袋線)が乗り入れ、交通の要衝として発展しました。 - 都市化の加速
o 関東大震災後、東京西郊への人口流入が加速し、池袋は交通の便が良いことから発展しました。
o 1932年には豊島区が誕生し、池袋は区の中心として発展しました。
戦後の発展と副都心への成長
- 戦災からの復興と発展
o 戦後、池袋は戦災からの復興を果たし、商業施設や文化施設が整備され、一大商業地へと成長しました。 - 副都心の形成
o 1970年代以降、池袋は新宿副都心の一角として位置づけられ、高層ビルや大型商業施設が建設され、さらなる発展を遂げました。 - 多様な文化の発信地へ
o アニメやゲームなどのサブカルチャー、演劇や音楽など、多様な文化の発信地としても知られるようになりました。
近年の池袋
- 交通網の拡充
o 副都心線や丸ノ内線など、地下鉄の開通により交通の利便性が向上し、さらに多くの人々が集まるようになりました。 - 国際的な都市へ
o 多言語対応や外国人の居住が増加し、国際的な都市としての側面も強まっています。 - 都市再生
o 老朽化した施設の建て替えや、公園の整備など、都市再生が進められています。
現在の池袋の魅力
池袋は、武蔵野の広大な野原から、鉄道の開通をきっかけに発展し、現在は多様な文化が交錯する国際的な都市へと変貌を遂げました。現在の池袋にはどんな魅力があるのでしょうか。大きく3つを挙げてみます。
- 多様な文化に触れられる
o アニメやゲームなどのサブカルチャーから、演劇や音楽まで、幅広い文化を楽しむことができます。 - ショッピングやグルメも充実
o 大型商業施設や専門店が数多くあり、ショッピングやグルメも楽しめます。 - 交通の便が良い
o 多数の鉄道が乗り入れ、都心へのアクセスも良好です。
池袋駅の歴史
池袋駅は、日本の交通の要衝として知られていますが、その歴史はどのようにして形成されてきたのでしょうか。
明治時代:鉄道の開通と駅の誕生
- 1903年4月1日:日本鉄道品川線(現在の山手線)の駅として池袋駅が開業。
o 当初は武蔵野の豊かな自然が広がる地域に駅が設置された形となり、周辺はのどかな風景が広がっていました。
大正時代:交通網の発展と都市化の始まり
- 1915年:武蔵野鉄道線(現在の西武池袋線)が開業。
o 池袋駅は複数の鉄道が乗り入れる交通の要衝へと発展し始めます。 - 1922年:西武鉄道の直流電化に伴い、駅設備の整備が進められました。
昭和時代:百貨店の開業と都市としての成長
- 1935年:菊屋デパート(後の西武百貨店)が開業。
o この百貨店の開業をきっかけに、池袋は商業地として大きく発展し始めます。 - 1945年:太平洋戦争の空襲により駅舎が焼失。
- 戦後:駅舎の再建と同時に、周辺には多くのビルやマンションが建設され、池袋は東京を代表する副都心へと成長しました。
池袋は繁華街へと変貌していきます。その要因は主に以下の3つにまとめられます。
- 複数の鉄道の乗り入れ:JR山手線、西武鉄道、東武鉄道、東京メトロなど、多くの鉄道が乗り入れる交通の要衝となったことが、人々の集まる場所としての発展を促しました。
- 百貨店の開業:菊屋デパート(後の西武百貨店)の開業は、池袋の商業地としての地位を確立する上で大きな役割を果たしました。
- 都市計画:戦後の都市計画によって、池袋は高層ビルが立ち並ぶ近代的な都市へと生まれ変わりました。
まとめ
池袋駅は、鉄道の開通をきっかけに発展し、百貨店の開業や都市計画によって、東京を代表する副都心へと成長しました。現在も、多くの商業施設やオフィスビルが立ち並び、人々が集まる活気あふれる街として発展を続けていますが、今回の池袋駅周辺の再開発計画によりさらなる発展はもとより、「芸術文化の街」として生まれ変わるでしょう。
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