皆様こんにちは。不動産売買の仲介手数料が【無料・割引】の【REDS】のエージェント、宅建士・宅建マイスターの小野田(おのだ)です。本日のブログは不動産広告の「表示規約」について書かせていただきます。
不動産広告は表示方法に基準あり
不動産の広告には、消費者保護を目的として、その表示方法などに関していくつかの規制があります。
まず、宅地建物取引業法による規制で、誇大広告の禁止や広告の開始時期の制限などが定められています。
さらに、公正取引委員会の認定を受けた業界の自主規制である「不動産の表示に関する公正競争規約」(以下、表示規約)では、広告の表示の仕方や基準などが定められています。以下、基本的な規約について見ていきましょう。
新築・中古の別
不動産広告では、建築後1年未満かつ未入居(誰も住んだことのない状態)を「新築」と表示します。それ以外の物件は「中古」と表示されます。誰かが一瞬でも住んでしまうと、それは中古物件となってしまうのです。
物件の写真
物件の写真は原則、実際に販売するものでなければ広告に掲載してはならないことになっています。ただし、建物が建築工事の完了前などの場合は、取引する建物の施工者が過去に施工した建物で、かつ、構造・階数・仕様が同一であり、規模・形状・色などが類似している物件である場合には、他の物件の写真・動画である旨を記載(動画なら画像中に明示)して使用できることになっています。
また、周辺の商業施設や公共施設などを紹介する場合には、販売する物件との距離か、徒歩での所要時間を明示する必要があります。
価格
物件の価格は、建物にかかる消費税込みの価格を表示しなければなりません。
駅までの距離
徒歩による所要時間は、駅からの道路距離80メートルを1分で計算し、端数は切り上げで表示されます。駅まで400メートルの場合には「徒歩5分」(400÷80=5.00分)、420メートルの場合には「徒歩6分」(420÷80=5.25分、切り上げ)という表示となります。
信号の待ち時間や歩道橋の上り下り、坂道や道路の横断などにかかる時間は考慮されていません。このため、坂道が多い場所だと、地図で表示される道路の距離と、実際の高低差のある道のりでの距離が異なる場合があり、注意が必要です。
また、距離を算出する際の「起点」は、駅などに最も近い地点(マンション・アパートは建物の出入り口)で、「着点」は「駅の出入り口」になるため、大きな駅などの場合、改札口やホームまでは、広告に表示された徒歩分数よりも時間がかかる場合があります。
大規模な団地の場合、販売する区画のうち、最も近い区画と最も遠い区画(マンション・アパートは建物の出入り口)を起点として算出した時間も表示されます。
敷地面積
物件の敷地面積は㎡単位で表示され、坪単位での表示はされない場合もあります。1坪は3.3㎡ですから、㎡単位で表示された面積を3.3で割ると、坪単位のおおむねの面積となります。
建物面積
建物の面積は、㎡単位で延べ床面積が表示されます。地下室や車庫を含む場合は、その旨とその面積を表示することになっています。マンションのバルコニーや室内の天井を高くして2層式にした屋根裏収納(グルニエ)などは、延べ床面積には入りません。
建物面積は原則として、壁の中心から測った「壁芯(へきしん)面積」で表示されますが、登記記録(登記簿)上の面積は、壁の内側(室内側)から測った「内法(うちのり)面積」で表示されます。ただし、中古マンションでは、登記記録(登記簿)の内法面積が表示されることがあります。
間取り
間取りを表す場合「4LDK」などの表示がよく使われます。数字は居室の数を表し、「L」はリビング、「D」はダイニング、「K」はキッチンを表します。建築基準法では、居室には採光や換気のための一定の間口が必要と定められていますので、それを満たさない部屋は「N」(納戸)や「S」(サービスルーム)と表示されます。
また、居室の広さを示す1畳は、1.62㎡以上で換算すると表示規約で定められています。
「DK」(ダイニングキッチン)、「LDK」(リビングダイニングキッチン)の表示は、居室の数によって、それぞれの表示に必要な部屋の大きさ(畳数)が以下のように異なります。
・居室が1部屋の場合:4.5畳以上「DK」、8.0畳以上「LDK」。
・居室が2部屋以上の場合:6.0畳以上「DK」、10.0畳以上「LDK」。
所在地(地番)
物件の所在地は、新築分譲住宅の場合は「地番」まで表示されます。中古住宅の場合は「地番」は省略できるため記載しないこともあります。「地番」は、登記記録(登記簿)に表示されているもので、一般的に使われる「住所(住居表示)」とは異なる場合があります。
取引態様
広告を掲載している不動産会社の立場が「売主」か「代理」か「媒介(仲介)」かが、明示されます。媒介には一般媒介、専任媒介、専属専任媒介があります。
免許番号
不動産会社名と免許番号が記載されますので、不動産取引に必要な免許を受けているかどうかの確認をしましょう。免許の更新回数は通常()内の数字で表示されています。数字が多い程、免許を更新している回数が多いことを示しているので、営業年数が長いことを示しています。
本日はここまでとさせていただきます。では、また。
コメント