こんにちは。不動産売買の仲介手数料が【無料・割引】の【REDS】の宅建士・宅建マイスター小野田(おのだ)です。
千葉県の地価上昇率がすごいことになっていることをお伝えしてきました。前回は地価上昇率5~10位を独占した市川市の住まい事情を解説しましたが、今回は柏市を紹介いたします。
(写真はイメージです)
柏市の概要
地理・地形
千葉県の北西部に位置し、東西の距離は約18㎞、南北の距離は約15㎞、面積は114.74㎢です。地勢はおおむね平坦で、下総台地の広い台地上を中心に、市街地や里山が形成されています。また、台地に入り込んだ大堀川、大津川、金山落などの川沿いや、手賀沼や利根川沿いに分布している低地では、干拓事業や治水事業なども進められ、まとまった面積の農地となっています。
隣接する市は、東に我孫子市・印西市、利根川をはさんで茨城県取手市・守谷市、南に鎌ヶ谷市・白井市、西に松戸市・流山市、北に野田市となっています。
交通
都心へつながる東西方向にはJR常磐線とつくばエクスプレスが、南北方向には東武アーバンパークライン(旧:東武野田線)が通っています。2015年に東海道本線と宇都宮線、高崎線とともに直通運転を行う「上野東京ライン」が開通し、JR常磐線の柏駅から、東京、新橋、品川といった主要駅にも乗り換えなしでアクセスできるようになり、格段に利便性が上がりました。
幹線道路は東京・茨城方面への国道6号線と常磐自動車道が、埼玉・千葉方面への国道16号線が通っており、首都圏の放射・環状両方向の交通幹線の交差部に位置する交通の要衝となっています。
人口・世帯数
- 総人口:43万4023人(男性:21万4074人、女性:21万9949人)
- 世帯数:19万8093世帯(令和6年3月1日現在)
まちづくりの歴史
利根川・江戸川の水運が盛んだった江戸時代から川沿いの集落が栄えており、現在の柏市北部に位置する「布施村」(現:布施)は加村河岸(現:流山市加)と結ぶ鮮魚の輸送ルートとしてにぎわっていました。一方、現在の柏駅のあたりにあった「柏村」は明治時代の初めに至るまで水戸街道の小金宿と我孫子宿の間に位置する小さな村落でした。
1896(明治29)年の常磐線開通、続く大正時代の北総鉄道(現:東武アーバンパークライン)開通により柏駅は乗り換え駅となり、柏駅を中心に市街地が形成されるようになります。1960年代より東京のベッドタウンとして急速に開発が進み、多くの森や農地が大規模な団地などへと転用され、人口も急激に増加しました。
柏市内の商業地について
柏駅は70年代に日本初のペデストリアンデッキが建設されたことで知られます。そごうや髙島屋、丸井などの百貨店をはじめ多くの商業施設が進出し、茨城県、埼玉県からも買い物客を集めました。1980年代以降は柏駅周辺に若者向けの商業施設が次々と開店し、千葉県内でも屈指の商業拠点となり、「リトル・渋谷」「東の渋谷」と称されることもありました。
現在、中心市街地の柏駅周辺は、イオンモール、モラージュ柏、流山おおたかの森や柏の葉キャンパス、アリオ柏など周辺に大型商業施設が林立しています。先日、2016年に閉店した「そごう」の跡地を柏市が買い受けることが発表され、柏駅前の市街地再開発の構想が進んでいます。
柏市内の住宅地について
つくばエクスプレス沿線のほか、東武アーバンパークライン(旧:東武野田線)沿線などでは、新興住宅地の開発が加速しています。東京都区部へのアクセスの良さからも大規模マンションや住宅街が林立し、商業施設の充実、整備された公共施設、自然豊富な住環境が整っています。
特につくばエクスプレス沿線の「柏の葉キャンパス」駅と隣接する「流山おおたかの森」駅(流山市)は、「住みたい街(駅)」ランキング」などでもたびたびランクインしており、千葉県内のみならず、首都圏でも人気の住宅地として注目を集めています。
柏の葉キャンパス駅周辺には研究・教育施設が集約し、公共団体・企業・大学が連携して国際学術都市、次世代環境都市構想が進行しています。
柏そごう跡地の再開発について
2024年2月20日付 日本経済新聞より引用します。
千葉県柏市は20日、2016年に閉店した柏駅前のそごう柏店跡地取得にかかわる総事業費は86億円になると発表した。所有する三井不動産と合意、来年度から3年間で支払う。26年度に土地が市に引き渡される予定。本館跡地は約5200平方メートル。建物の解体費用は三井不動産が負担し、ほぼ更地にした後で市に引き渡す。24年度から解体工事に着手する。
首都圏で自治体が閉鎖した百貨店跡地を購入するのは異例。閉店から7年あまり放置され、市は景観やイメージの悪化を懸念してきた。23年6月に太田和美市長が取得意向を示し、他の自治体のような民間主導の「駅前タワマン」を避けるべく協議を進めてきた。
そごう柏店は1973年、JR常磐線などが走る柏駅の東口で開店。屋上に回転展望レストランを備え、西口にある柏高島屋とともに柏の象徴の1つだった。だがつくばエクスプレス(TX)開業やリーマン・ショックなどを経て徐々に客足が減り、2016年9月に閉店。その後、跡地付近の人流の減少などが指摘されてきた。
近辺にはビックカメラが入るスカイプラザ柏や柏マルイのある柏駅前第一ビルなど、老朽化した建物がそびえ立つ。市は跡地を活用し施設内にある小売店などの「移転」を促したり、手狭な駅前交通広場の整備をしたりするなど様々な活用案を検討する。
この再開発事業がうまくいって、現在は少し寂しい感じになっている柏駅東口の商業地が再び活気を取り戻すことができるといいですね。では、また。
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