みなさま、こんにちは。《仲介手数料無料または割引》不動産流通システム、宅建士・宅建マイスターの下山聡です。
住宅を購入した後、「一度買った家に住み続ける」か、居住人数の増減に合わせて「都度最適な家に住み替える」か。もちろん、各家庭のライフスタイルや、エリアや予算にも左右されますが、実は、住宅を購入する際に重要なポイントなのです。
今回は、株式会社リクルートの住まい領域の調査研究機関である「SUUMOリサーチセンター」が2024年4月25日に発表した2023年の住宅購入・建築検討者の調査より、その概要をご紹介したいと思います。
(写真はイメージです)
住宅の買い時感
住宅の買い時感とその理由については、調査では以下のようにまとめていました。
住宅の買い時感
- 2023年に住宅の購入や建築を検討した人が買い時だと思っていた割合は48%で、思っていなかった割合は20%。買い時だと思っていた割合が、2022年よりやや増加しました。
- 全体と比べて、買い時だと思っていた割合が高いのは、メイン検討種別では注文住宅・新築一戸建て検討者、買い時だと思っていなかった割合が高いのは、中古マンション・新築マンション検討者でした。
買い時だと思った理由
- 買い時だと思った理由は、「これからは、住宅価格が上昇しそう」が最も高く45%。
- 「いまは、いい物件が出ていそう」という理由が昨年より増加し、2019年以降で最も高くなった。2019年以降で最も低くなったのは、「いまは、住宅ローン金利が安い」という理由でした。
- 購入検討内容別に見ると、一次取得者では「これからは、住宅価格が上昇しそう」、二次取得者では「いまは、いい物件が出ていそう」を選ぶ割合がそれぞれ最も高かったです。
住宅検討状況
住宅検討状況については、以下のようにまとめてありました。
住宅取得経験
- 「初めての購入、建築」が63%を占めました。「買い替え」は29%で、2019年以降で最も高かったです。
- メイン検討種別は、全体と比べて、「初めての購入、建築」の割合が高いのは新築一戸建て検討者(75%)と新築マンション検討者(69%)。「買い替え」の割合が高いのは中古一戸建て検討者(37%)でした。
検討住宅種別
- 検討している住宅の種別は「注文住宅」が最も高く56%。
- 2019年以降で、「中古一戸建て」「リフォーム」の検討率が最も高くなりました。
- 全体と比べて、「中古一戸建て」「リフォーム」の検討率が高いのは、購入検討内容別では二次取得者でした。
住宅に関する意識
住宅に関する意識について、アンケート結果は以下のようにまとめられていました。
購入、建築、リフォームしようと思った理由
- 購入、建築、リフォームしようと思った理由は、「子どもや家族のため、家を持ちたいと思った」が最も高く22%。次いで「もっと広い家に住みたかった」が20%。
- メイン検討種別に見ると、新築一戸建て検討者では「子どもや家族のため、家を持ちたいと思った」、新築マンション検討者では「資産を持ちたい、資産として有利だと思った」、中古マンション検討者では「老後の安心のため、住まいを持ちたいと思った」が、全体と比べて高くなっていました。
持ち家が資産として有利だと思う理由
持ち家が資産として有利だと思う理由は、「賃貸住宅の家賃は戻ってこないが、持ち家は売りに出せば、売却益が期待できるから」が最も高く59%。この割合をメイン検討種別に見ると、注文住宅・新築一戸建て検討者で特に高い。対して、「自分が住まなくなっても、賃貸住宅として貸し出せれば、収入が得られるから」という理由は、新築マンション検討者で特に高くなっていました。
新居で解決したい元の住まいの課題
新居で解決したい元の住まいの課題は、「住宅費がもったいない」が最も高いです。次いで、「遮音性が低い/騒音が気になる」、「収納が狭い」、「間取り(部屋の配置・数)が良くない」などが続きます。
住まいを探す際の重視条件(大事にしたこと)
- 住まいを探す際の重視条件は、「価格」が最も高く45%。次いで「周辺環境(街並み、公園、自然など)」が38%でした。2022年と比べて、半分以上の項目で重視度がやや低下しました。
- メイン検討種別に見ると、注文住宅検討者(ハウスメーカー)では「断熱性能」「太陽光発電等の再生可能エネルギーの利用」「環境に配慮した素材を活用している」、新築マンションや中古マンション検討者では「価格」「周辺環境(街並み、公園、自然など)」「近隣の生活利便性」「通勤の利便性」などが、全体と比べて高くなりました。
一戸建て・集合住宅意向
- 一戸建て希望が58%、集合住宅希望が22%。2022年と比べると、一戸建て希望が減少、「どちらでもよい」が増加しました。
- メイン検討種別に見ると、中古一戸建て・新築マンション・中古マンション検討者は、「どちらでもよい」が3割弱を占めており、全体と比べて高いです。
新築・中古意向
- 新築希望が64%、中古希望が9%。2022年と比べると、新築希望がやや減少、「どちらでもよい」が増加しました。
- メイン検討種別に見ると、中古一戸建てや中古マンション検討者は、「どちらでもよい」が半数以上を占めており、全体と比べて高くなりました。
広さ・駅からの距離の意向
- 広さ重視が48%、駅からの距離重視が33%。2022年と比べると、駅からの距離重視がやや減少、「どちらでもよい」がやや増加しました。
- メイン検討種別に見ると、全体と比べて、広さ重視が高いのは注文住宅・新築一戸建て検討者、駅からの距離重視が高いのは、新築マンション・中古マンション検討者でした。
通勤時間の意向
- 通勤時間の意向を尋ねたところ、「徒歩・自転車で15分以内」が最も高く32%。2019年からの変化を見ると、30分以内(「徒歩・自転車で15分以内」と「公共交通機関利用で30分以内」の合計)を希望する割合は2022年までは減少し、2023年は前年より7ポイント増加しました。
- メイン検討種別に見ると、全体と比べて、30分以内(「徒歩・自転車で15分以内」と「公共交通機関利用で30分以内」の合計)を希望する割合が高いのは、新築マンション検討者でした。
駅からの所要時間の希望
- 駅からの所要時間の希望を尋ねたところ、徒歩10分未満までの割合が44%を占めました。2020年からの変化を見ると、この割合は2022年までは減少していたが、2023年は前年より5ポイント増加しました。
- 全体と比べて、徒歩10分未満までの割合が高いのは、メイン検討種別では新築マンション・中古マンション検討者、世帯年収別では1,000万円以上でした。
検討物件の永住・売却・賃貸意向
- 検討している物件に「永住する」割合が44%、「将来的に売却を検討している」割合が31%。2022年と比べて、売却を検討している割合が増加しました。
- 全体と比べて「永住する」割合が高いのは、メイン検討種別では注文住宅や新築一戸建て検討者。全体と比べて「将来的に売却を検討している」割合が高いのは、メイン検討種別では新築マンション検討者、購入検討内容別では二次取得者でした。
購入検討物件を売却・賃貸に出すタイミング
- 購入検討物件を売却・賃貸に出すタイミングを尋ねたところ、「土地や不動産の価格が上がったら」が31%で最も高く、「家が老朽化したと感じたら」「他に欲しい物件が出たら」が27%で続きます。2022年と比べると、この3つのタイミングの割合は増加、「定年退職」は減少しました。
- 年代別に見ると、20代では「結婚」「出産」、30代では「子どもの独立」、40代では「他に欲しい物件が出たら」の割合が、全体と比べて高かったです。
アンケート結果に対する下山の考察
いかがでしたでしょうか。住宅を購入する方々の意識も年々変化しているようです。
買い替え検討層は多くの地域において前年対比で増加しており、特に首都圏で他エリアより割合が高くなっています。首都圏ではマンションを中心に物件価格の上昇が続いており、現在居住している物件が高く売れることが見込まれるため、住んでいる物件を売り、居住人数の変化に合わせた物件に住み替えようと考える方が動きやすいと想定されます。
もちろん、次に買う物件の価格も上がっているため、一戸建てにするのか、マンションにするのか、エリアをどこにするのか、希望条件をあまり絞らずに幅広く住宅を探す様子がみられます。
そのため、購入した住宅に住み続ける方も、ライフスタイルにあわせて住宅を住み替える方も、どちらも正解といえます。
今後の住宅探しの参考にしていただけますと幸いです。広いエリアに対応可能な、エージェント下山(しもやま)をぜひ、ご指名ください。
それでは、また、お会いしましょう。
【REDS】不動産流通システムの下山でした。
【REDS】不動産流通システム
下山 聡
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E-mail: s.shimoyama@red-sys.jp
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