東京の街【荒川区】歴史・特徴・人気の街を詳しく解説 | 仲介手数料無料のREDS

REDSエージェント、宅建マイスターの渡部です。

弊社・REDS不動産流通システムは1都3県を営業エリアとしており、特定の狭い地域で営業する多くの不動産会社とは異なり営業エリアがとても広いという特徴があります。そんな広域営業の不動産会社だからこそ分かる、各地域の特徴や魅力。

第1回の足立区に続いて、今回は荒川区をご紹介させていただきます。

荒川区

(写真はイメージです)

荒川区の区名の由来

荒川区の名前は、東京東部を流れる大規模河川で日本一広い川幅を持つ「荒川」が由来のようです。

ただ、有名な話ですが、現在の荒川区内には荒川は流れておりません。区域の北側から東側にかけて流れている河川は隅田川です。

「荒川が流れていないのになぜ荒川区?」と思いますよね。現在区内を流れる「隅田川」は、荒川放水路が完成する前は「荒川」と呼ばれていました。放水路が完成しそちらが本流として「荒川」という名称になり、旧荒川は隅田川に名を変えます。こうして区内からは荒川が消え、名称としての荒川区だけが残る形になりました。

この放水路の事業は1913(大正2)年から1930(昭和5)年にかけて17年がかりの難工事で、大正期を代表する治水事業のひとつとされています。

荒川区の歴史

荒川区の歴史は、旧荒川(現隅田川)の水運に大きく影響を受けています。古くから人々の生活に水運は欠かせないものであり、平安時代にはすでに石浜・橋場付近に「隅田の渡し」が置かれていたと推定されています。

また、水運は江戸時代の荒川区にも大きな影響を与えました。徳川家康が江戸に入部した後、文禄3(1594)年に千住大橋を架け、千住下宿(しもじゅく)は江戸の玄関口としてにぎわいました。

荒川区が誕生したのは昭和7(1932)年。南千住、三河島、尾久、日暮里の町が合併して誕生しました。戦前は水田や畑が広がる田園地帯でしたが、戦後には急速な都市化が進みました。現在では、住宅地や商業地、工業地帯が混在する多様な顔を持っています。

荒川区の地質

荒川区の地質は、関東ローム層と呼ばれる火山灰土で覆われています。関東ローム層は、上部のローム土(赤土)と下部の凝灰質粘土に大別されますが、自然堆積したローム土は安定しており、比較的大きな強度が期待できるため、表土部分に注意すれば住宅地盤として良好な場合が多いです。

荒川区の地盤は、全体的に平坦な地形で、標高はおおむね海抜10~20メートル程度です。地盤の強度は、北部や東部に比べて南部や西部の方がやや弱い傾向です。南部や西部はかつて旧荒川(現隅田川)の河口付近であり、川の流れによって地盤が削られたためです。住宅地盤として良好な場合が多いですが、一部の地域では地盤沈下や液状化のリスクがあります。

荒川区の公共施設

荒川区の面積は10.16平方キロメートルと23区では2番目に小さい区です。しかし区内の公共施設は充実しています。例えば区内に5カ所の区立図書館、2カ所の図書サービスコーナーがあります。文化総合講座やコンサート・朗読会などの会場ともなる「区立町屋文化センター」、水泳の北島康介さんが通ったことで知られる「荒川総合スポーツセンター」(現在のプロ野球・千葉ロッテマリーンズの前身にあたる毎日大映が本拠地を置いていた野球場「東京スタジアム」の跡地)などもあります。

荒川区の人気の街

住宅街

荒川区には多くの人気の街があります。昔ながらの下町風情が味わえる街、大規模開発で生まれ変わった街など、それぞれ特徴があります。いくつか紹介します。

町屋

町屋は、荒川区の北部に位置する街です。京成電鉄本線町屋駅、東京メトロ千代田線町屋駅が利用できます。町屋駅には都営バスのターミナルもあり、都内各地へのアクセスも良好です。町屋は、住宅地や商業地、工業地帯が混在する多様な顔を持っていて、八百屋さんや肉屋さんなど昔ながらの個人商店が残っており下町的な情緒が味わえる街です。

南千住

南千住は荒川区の東部エリアで、南千住駅はJR常磐線・つくばエクスプレス・東京メトロ日比谷線を利用でき、利便性の高さが魅力です。特に駅の東側、4丁目や8丁目は、旧国鉄の用地や工場跡地の再開発によって大規模マンションが立ち並ぶ集合住宅街に生まれ変わりました。

三井不動産が運営する大型商業施設「LaLaテラス南千住」や広域避難場所にも指定されている都立汐入公園などがあり、いずれも休日はファミリー層で大変なにぎわいとなっています。

西日暮里

西日暮里は、JR京浜東北線・山手線・東京メトロ千代田線西日暮里駅がある街です。西日暮里には日暮里舎人ライナーの駅もあります。山手線の駅なので飲食店や商業施設は豊富で便利な街です。

西日暮里4丁目の高台には名門として知られる中高一貫校「開成中学校・高等学校」があることでも知られています。西日暮里4丁目の一部はかつて「日暮里渡辺町」と呼ばれた古い分譲地で、区画の整った落ち着いた住宅街となっています。

日暮里

日暮里はJR京浜東北線・山手線・常磐線・京成電鉄本線・日暮里舎人ライナーの日暮里駅があるエリアです。日暮里駅は住所としては西日暮里にあり、駅の東側のエリアは東日暮里、「日暮里」という町名はありません。

日暮里(東日暮里)は歴史のある「繊維の街」として知られています。JR日暮里駅南口からすぐの日暮里中央通りに約1キロにわたって生地織物の店舗が軒を連ねる「日暮里繊維街」があります。手芸好きの方にはもちろん知られていますが、あまりご存じではない方もいるかもしれません。日暮里でないと入手できない素材がかなりあるようで、映画や演劇・TVなどの関係者に重宝されているらしいですね。

荒川区の今後

荒川区は小規模な自治体ですが、住宅地・工業地・商業地が混在し、多様な表情を見せます。地域ごとの特徴も比較的はっきりしているといえます。南千住エリアは再開発によって著しく人口が増え、地価が上昇しました。今後を見据えると、最終的には都市部へのアクセスのよさが評価され、さらに移住者が増えてくることもあると思います。荒川区をあまりご存じない方は一度足を運んで実際に歩いてみると様々な発見があると思います。

 

Source

コメント

タイトルとURLをコピーしました