東京の街③【板橋区】歴史・特徴・人気の街を詳しく解説 | 仲介手数料無料のREDS

REDSエージェント、宅建マイスターの渡部です。弊社・REDS不動産流通システムは1都3県を営業エリアとしており、特定の狭い地域で営業する多くの不動産会社とは異なり営業エリアがとても広いという特徴があります。

そんな広域営業の不動産会社だからこそ分かる、各地域の特徴や魅力。第1回の足立区第2回の荒川区に続いて、第3回の今回は【板橋区】をご紹介します。

板橋区

板橋区の区名の由来

板橋区の区名の由来は、石神井川にかかる橋「板橋」からきていて、約800年前の鎌倉時代から地名として使われているそうです。江戸時代には中山道の宿場名に使用され、江戸四宿(新宿・品川・千住・板橋)のひとつとして世に知られました。明治以降に町名として採用され、昭和7年の板橋区誕生の時に区名となりました。

この「板橋」は現在でも仲宿商店街の端っこに、立派に架かっています。

板橋区の歴史

現在の板橋区周辺には約3万年前の旧石器時代から人が住んでいたと言われます。縄文・弥生・古墳時代の遺跡も多く発見されており、古くから人々が生活していたことがうかがえます。

中世には、武蔵千葉氏が赤塚城・志村城を居城とし、板橋地域は「赤塚郷」と呼ばれるようになりました。また、この頃に熊野神社や松月院などの神社仏閣が建立されました。

江戸時代になると、板橋宿が中山道の宿場町として栄えました。また、加賀藩の下屋敷(現在の加賀一・二丁目と板橋四丁目の全域と、板橋一・三丁目の一部)が置かれ、板橋は江戸城と加賀藩の拠点となる重要な場所となりました。この下屋敷は21万8千坪を超える広大な広さで、江戸に所在するすべての大名屋敷の中でも最大の面積を有していたとされています。

明治以降、板橋は荒川の水運を活かし近代工業の発展とともに急速に発展しました。鉄道の開通や市電の敷設により交通網が整備され、人口も増加しました。また、加賀藩下屋敷の跡地に東京第二陸軍造兵廠(板橋製造所)が開設され、軍事都市としても栄えました。

1932年、板橋区は東京市の区の一つとして誕生しました。1947年には特別区に移行し、現在に至ります。

板橋区の地質

板橋区の地質は、おおむね武蔵野台地と荒川低地に分けられます。

武蔵野台地は、約1万年前に噴火した火山の灰が積み重なって形成されました。そのため、関東ローム層と呼ばれる火山灰土が厚く堆積しています。関東ローム層は、土壌として良好で、農業や住宅地として利用されています。区内の南部の地域が該当します。

荒川低地は、荒川の氾濫によって形成された沖積低地です。そのため、砂や泥などの堆積物が層状に堆積しています。荒川低地は、農業や住宅地として利用されていますが、洪水などの被害を受けやすい地域でもあります。区内の北部の地域が該当します。

北部と南部と書きましたが、おおむね首都高速道路5号線を境に地質が変わると考えてよさそうです。5号線より北の都営三田線のエリアから南に移動すると坂があり、地形・地質が変わることを実感できると思います。

板橋区の人気の街

板橋区内には多くの人気の街があります。いずれも都心部へのアクセスが良好で、単身者からファミリー層まで幅広い層から人気を集めています。いくつかご紹介します。

大山

東武東上線で池袋駅から3つ目の「大山」駅周辺のエリアです。都内有数の巨大商店街「ハッピーロード大山商店街」が有名です。池袋へのアクセスの良さと買い物の便利さが人気。物価は低めで暮らしやすいところですが、街の人気は高く地価は高めです。豊島区寄りの地域でもあり、池袋が拠点の方には特にお勧めしたいエリアです。

常盤台

東武東上線「ときわ台」駅周辺のエリアです。昭和初期に東武鉄道によって開発・分譲された駅北側の常盤台分譲地は、クルドサック(袋小路)やロードベイ(張出道路)を使用した優美なアーバンデザインで知られ、区内を代表する高級住宅地となっています。

「昭和初期に開発された田園調布、成城学園、常盤台-これを超える高級住宅地は今日、首都圏を見渡してもなかなか存在しない。この中で都市設計、都市デザインの観点から見て最も美しく、優美にデザインされた住宅地は常盤台である(『東京都市計画物語』越澤明)。」

都市計画の専門家の先生にこのように評される常盤台は、独特の魅力を備えた特色のある街並みが魅力です。

成増

東武東上線、東京メトロ有楽町線・副都心線「成増」駅周辺のエリアです。東武東上線の急行で池袋駅から1駅、約10分の所要時間です。副都心線の利用で渋谷駅にも乗り換えなしでアクセス可能です。

駅周辺には、商店街やコンビニエンスストア、食料品売り場が24時間営業のスーパーがあるので、買い物にも困りません。駅徒歩圏の住宅街は閑静でファミリー層に人気があります。ハンバーガー・チェーンのモスバーガーの1号店は成増にあります。

加賀

「板橋区の歴史」のところでご紹介したように、旧加賀藩の下屋敷があったエリアです。東京家政大学や帝京大学板橋キャンパス(帝京大学附属病院)、資生堂美容技術専門学校などがあり文教地区の雰囲気があります。

桜並木のある石神井川に沿って緑豊かな公園が点在し、ゆとりのある落ち着いた住環境が魅力です。ファミリー層向けのマンションがある地域で、安定した人気があります。加賀は特定のマンション名を挙げて物件をリクエストされるお客様が多い印象があります。北区エリアの王子や十条にも近いエリアです。

板橋区の特徴や今後について

板橋区2

板橋区の面積は約32平方キロ、人口は約58.5万人です。これは特別区23区のランキングでそれぞれ9位、7位となっています。面積でも人口でも僅差で一つ上の順位にいるのが杉並区で、区の規模としては杉並区に非常に類似しているといえます(杉並区は面積約34平方キロ、人口約58.9万人)。板橋区に縁がない方は、「意外と大きい」「人口が多い」と驚かれる方もいます。

高島平地区など、高齢化が課題とされるエリアもありますが、高島平を含めた都営三田線エリアは白金高輪駅から品川駅への都営三田線・南北線の延伸の計画により新たな住人の移住が期待できるなど、地域にプラスのニュースも出てきております。

地域ごとの特性は異なりますが、基本的には庶民的で、肩ひじを張らずに穏やかに暮らせるエリアが多いでしょうか。板橋区は都心部へのアクセスも良好で生活施設も整っているところが多いので住んでいる方の満足度も高い印象があります。

板橋区は、さまざまな魅力にあふれた街です。自分のライフスタイルや好みに合わせて、自分にぴったりのエリアを見つけてみてください。

 

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