マンションのインターネット回線でありがちな問題 | 仲介手数料無料のREDS

菅野です。

 

先日、エージェントの井原さんに相談を受けました。

 

井原「菅野さん、なんかおすすめのWi-Fiルーターってないですか?」

 

菅野「おお、そうね。TP-LINKのWi-Fi6対応の最新機種は爆速でヤバイらしいよ!IPV6…」

 

井原「いやー、そういうごっついのはいらないんですわ。」

 

菅野「そういえば、井原君は一人暮らしだっけ?それなら、新しければなんでもいいんじゃない?」

 

井原「それが、非常に遅いんですよ。ルーターが古いからだと思って、替えようと思うんです。」

 

菅野「そう、でも一人で使うレベルなら、買い替えてもそんなに変わらんかもしれないよ。」

 

井原「そうなんですか?」

 

菅野「マンションのインターネット回線が遅い可能性もあるんじゃない?」

 

井原「ああ、もともと最初から込みで入ってるネット回線で、100M共有なんです。」

 

菅野「それが原因だよ。いくら低圧用のシャワーヘッドに変えても、水圧が極端に低けりゃどうにもならないのと一緒だよ。」

 

井原「管理会社に言ってるんですが、全然変わらないんですよね!」

 

遅いインターネット

という相談で、結論としては「引っ越すしかない」という感じでした。

 

2000年台前半から2010年台にかけて、マンション全体で常時接続インターネット回線(FTTH)を引き、管理費に組み込むスキームが流行しました。

そのころは「インターネットの契約をいちいちしなくてもすぐに繋がって便利」と考える人が多かったのは事実です。

 

しかし、このコロナ禍でテレワークが普及し、インターネット回線の使用頻度が上がってきています。

また「YouTube」は言うに及ばず「AmazonPrimeVideo」「Netflix」「Hulu」などの定額大容量動画配信サービスを利用する方も増え、回線の容量というものが建築当時に比べ、非常に重要な要素となってきています。

 

先ほどの井原さんのマンションですが「100M共有」という仕組みだそうです。

これは回線容量100Mbpsを32世帯で共有するという形で、実際に全戸が利用してた場合には最大「100/32」Mbpsまで速度が落ちます。

 

また、現在のインターネットプロトコルはIPV4という方式を利用していますが、これが速度遅延の原因となることが分かっています。

(IPV4 IPアドレス枯渇問題

詳しくは上記リンクをご覧いただければと思いますが、IPアドレスが枯渇してしまった所為で「プライベートアドレス」という仕組みが使われています。

これは上記の100M共有と同じような仕組みで、それがISP(プロバイダ)でも行われ、ISPの回線が混むとそこから遅くなっていく、という事態になってしまいます。

こんな感じになってます。枝分かれがすごく、これではスピードはどんどん下がっていってしまいます。

インターネット回線

 

この「IPアドレス枯渇問題」を解決するのがインターネットプロトコルヴァージョン6、いわゆる「IPV6」だといわれています。

ただ、マンション全体でインターネット回線を導入しているマンションで、プロバイダが指定されているものも多く、そのプロバイダが「IPV6」に対応していない場合は利用できません。

(IPV6を利用する場合には、終端装置やルーターがIPV6に対応しているものを利用しなければなりません。また、IPV4とIPV6の互換性がないため、別の問題がおこる可能性があります。詳しくはご利用のプロバイダ、回線業者にご確認ください。)

 

ということで、マンションを検討する際には、これからは「インターネット回線」についての調査も重要です。

特に購入される方は気をつけてください。買ってから「ネット遅い!」と思っても遅い場合もあるのです。

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