菅野です。
LINEの情報管理問題がニュースとなっています。
当社でもお客様とのやり取りにLINE公式アカウントを利用していますが、心配ではあります。
LINEからのアナウンスとしては、LINE公式アカウントについては福岡のデータセンターで管理しているので問題ないとのことですが、万が一の事態に備えて、かつ自身のLINEアカウントについて、代替のアプリが無いか探してみました。
LINEよりも先(2010年)にできたインターネット電話アプリです。
2014年に楽天に買収されています。(約9億ドルだそうです。)本社はキプロス、開発拠点はベラルーシだそうです。(Wikipediaより)
LINEと近いUIでのメッセージのやり取りが可能で、あのパンダのスタンプもあります。
個人情報管理については、IDが電話番号で、LINEと同様に端末内の情報が自動的にViberのサーバーへ送信される仕様となっていて、かつ楽天会員のIDと紐づけがなされるようですので、無いとは思いますが、もしかすると情報の追跡に利用されるのではないかという懸念を持ってしまいます。
個人情報の管理強化という意味では、LINEの代替には難しいかもしれません。
Yahoo!-LINE経済圏に所属しているか、楽天経済圏に所属しているか、くらいの違いになりそうです。
2003年からある、王道通話アプリです。
昨年末にもアップデートをしていて、バリバリ現役で利用できます。
2011年にmicrosoftに買収され(85億ドル!)、現在ではmicrosoftの各種サービスと親和性があり、Microsoft Teamsとの通話も可能となりました。
ただ、どちらかというとビデオ通話用アプリという立ち位置で、メッセンジャーとしてはあまり利用されていない気がします。
当社に入社した8年前に一時、利用していましたが、相手は外国の方ばかりで、日本人とのやり取りには使いにくかったです。
日本人が受け入れるためには、ある程度ローカライズされたものでないとダメなのかな?と考えてしまうUIです。
ただ盗聴や傍受は非常に困難らしく、情報統制の厳しい国家では使用が規制されているようで、個人情報保護については信頼がおけるアプリといえるでしょう。
こちらはどちらかといえばIM(インスタントメッセンジャー)的利用がメインのアプリになります。
比較的簡素なUIで、日本人には好き嫌いが分かれそうです。
2014年にFacebookに買収されました。(なんと190億ドル!!)
こちらも電話番号をアカウントにしています。
日本ではあまり利用者を見かけませんが、ヨーロッパで利用者が多く、世界の利用者は20億人を超えるとのこと。
個人情報の管理についてはエンドツーエンド暗号化(E2EE)という高度な暗号化が自慢で、サーバー上ではやりとりが暗号化されていて、かつWhatsapp社が復号キーを持たないそうなので、通信途中の傍受はもちろんサーバーを押さえられてもやり取りを確認することはできないそうです。(すごい!)
しかし、今年2月にFacebookが個人情報保護方針を変更するという発表をし、それに多くの人たちが反応しました。
チャットの内容をFacebookが盗み見るのではないかという不安が広がっているとのこと。
個人情報保護方針の変更は5月に延期となったそうで、今後の動きに注目です。
米WhatsApp、情報保護方針の変更延期 利用者流出で(日本経済新聞)
これはロシア発のメッセージアプリです。
本部はロンドン、オペレーションセンターはドバイにあるそうです。
独自のプロトコルによる高度な暗号化を施し、さらにメッセージは一定期間が経つと消える仕組みになっていて秘匿性が非常に高いのが自慢です。
APIが公開されていて、Telegramが主催となってこのアプリの暗号破りコンテストを開いているそうで、相当自信がある様子です。
ただ、肝心のロシアではあまりの秘匿性の高さから一時、使用を禁止していたそうです。(情報統制できないもんね)
でもTelegramはそれに対抗してあらゆる手段でロシア向けにサービスを継続したんだそうですよ。(おそロシア)
結局規制しきれず(表向きは政府に協力するようになったからだそうですが)昨年規制解除されたそうです。
ただ、このアプリはその秘匿性から犯罪にも使われやすいようで、あまりイメージが良くないです。
あと肝心なことですが、公式で日本語サポートされておりません!
ネットで誰かの作った日本語化パックを探してインストールするしかありません。
コアなアプリなので万人向けとは言えず、普及しない気がいたします。
最後はこれです。
Whatsappのプライバシーポリシー変更に伴い、ユーザーが雪崩をうってこちらのアプリに流れてきているそうです。
このアプリを開発したのは、そもそもWhatsappを開発した人だそうで、アメリカの電子フロンティア財団が定める「もっともセキュアなメッセージリスト」だそうです。
あのロシアに亡命してウィキリークスにアメリカの悪行を内部告発したエドワード・スノーデンも太鼓判を押す(笑)セキュリティの高さだそうです。(NSAでも傍受できないってことかな)
このSignalのプロトコルはオープンソースかつかなり優秀な暗号化プロトコルらしく、Whatsapp、Facebook Messenger、Skypeなどにも利用されているそうです。
日本語化もされていて、もしかするとこれが本命かもしれません。
ただ、LINEみたいに見た目の良さみたいなのはまだ無い気がするので、日本でどのくらい普及するかは未知数です。
とりあえず、ここに書いたアプリはすべてインストールして試してみようと思います。
また後日、使用した感想を書けたらいいな、と思っています。
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