こんにちは。REDSリフォーム宅建士の水谷純子です。
ステキな家具に囲まれた暮らしは人生を豊かにしてくれますね。家具にはどんな歴史があり、ふだん何気なく使っているイスやテーブル、ベッドにはどんな種類があるのでしょうか。
家具の歴史
人類の生活様式や社会状況の変化と密接に関連して変化してきたのが家具の歴史です。以下に、家具の歴史の一部を紹介します。
古代の家具
家具の使用は、古代のメソポタミア(現在のイラクの一部)やエジプトから確認されています。特に、イスは家具の歴史の始まりとされています。20世紀にエジプトのツタンカーメンの墓が発掘された際、黄金の玉座(イス)や寝台などが発見されました。
日本の家具の歴史
日本の家具製造は、江戸時代以前にはあまりなじみのないものでした。しかし、近代化が進み、家庭だけでなく、学校やオフィスのテーブル・椅子のようなスペースが西欧文化を取り入れるようになってから、家具製造が本格的に発展しました。
日本の主な家具産地としては、大川市(福岡県)、静岡市(静岡県)、高山市(岐阜県)などがあります。これらの地域は、豊富な木材資源と優れた職人技術を持ち、それぞれ独自の家具製造の歴史と特徴を持っています。しかし、1990年代以降、日本の家具製造業界は減少傾向にあります。これは、生活様式の変化、経済の低迷、輸入家具の増加など、さまざまな要因によるものです。
以上のように、家具の歴史は、人々の生活や社会の変化を反映して進化してきました。そして、これからも新たな技術やデザインの発展により、家具の形状や機能はさらに多様化していくことでしょう。
家具の分類
家具は、その形状、機能、使用される材料によってさまざまな種類に分けられます。以下に、それぞれの分類とその特徴について説明します。
形状による分類
脚もの:椅子(チェア)、テーブル、ソファ、ベッドなど、脚が付いているものを指します。
箱もの:タンス、チェスト、キャビネットなど、収納できる箱のようなものを指します。
機能による分類
人体系家具:身体に直接触れて、身体を支える家具を指します。例えば、椅子(チェア)、ソファ、ベッドなどがあります。
準人体系家具:作業するための椅子の補助的役割がある家具です。例えば、テーブル、デスクなどがあります。
建物系家:収納したり整理したりするときに用いられる家具です。例えば、タンス、カップボード、キャビネットなどがあります。
材料による分類
木材:針葉樹と広葉樹があります。また、無垢材と合板で分けることもあります。
金属:鋼、ステンレス、アルミニウム、銅、銅合金などがあります。
プラスチック:熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂があります。
これらの分類は、家具の選択や配置を考える際に参考になります。
家具の種類
家具の種類には、以下のように数多くの種類があります。
椅子の種類
●スツール:背もたれとひじ掛けのない小椅子。バック(腰止め)スツール、ハイスツール(座面が高い)、オットマン(足休め用のスツール)など。
●ダイニングチェア:食事用の椅子(背あり)。アームレス、アームチェアがある。座面高(SH=シートハイ)は約420㎜前後。フォーマルタイプの物は、背の部分が高いハイバックチェアが一般的。LD用リビングダイニングチェアは食事と休息椅子を兼ねるので、ややSHが低め(約390㎜前後)。
●イージーチェア(安楽椅子):一人用の肘掛け椅子。リビングなどで休息用。
●パーソナルチェア:一人用の休息椅子でイージーチェアより座と背の角度が大きいものやリクライニング、ロッキングなどの機能をもつものがある。
●ソファ:休息用の長いす。
●フロアチェア:床に座面が接している椅子。
●カウチ(デイベッド)、寝椅子:横たわるための背がついた休息用ソファ。
●座椅子:和室などに用いる脚のない背もたれ用の椅子。成形合板製でスタッキングできるアームレスタイプが多いが、片肘つきもある。回転式やリクライニング式のものは座面高が70~80mmあり、使い勝手がよい。
●フォールディングチェア:折り畳みの椅子
●スタッキングチェア:収納の際に積み重ねできる椅子。
●ギャンギングチェア:横に連結できる椅子。
●ロッキングチェア:揺り椅子。オフィスの椅子などで背が前後に動く機能をロッキング機能という。
●リクライニングチェア:背が傾いて固定するもの。
●セパレートチェア:肘なし、肘あり、コーナーといった各チェアを自由に組み合わせてレイアウトができるもの。
●ソファベット:背が回転して倒れ、座がスライドしてベッドになるもの。
●昇降式椅子:手動、ガススプリング式で座が上下するもの。
テーブル、デスクの種類
●ダイニングテーブル:食事用テーブル。高さは80~750mmが標準。
●リビングダイニングテーブル:食事兼休息用テーブル。ダイニングテーブルよりやや低め(600~660mmくらい)のものが多い。
●リビングテーブル:ソファとセットで用いられるテーブル。置く場所によってセンター、サイド、コーナーなどの種類がある。高さは300~600mm。
●ナイトテーブル:ベッドの頭脇に置くサイドテーブル。
●座卓:床座生活用のテーブル。高さは330mm程度が標準。
●リフティングテーブル:高さを調整できるテーブル。ガススプリング式が多い。
●エクステンションテーブル:拡張式、伸縮式。主甲板の下に左右2枚の甲板が仕込まれ、左右片方ずつ別々に引き伸ばすことができるドローリーフテーブルもそのひとつ。
●フォールディングテーブル:折りたたみ式テーブル。甲板の両サイドを折りたためるものはバタフライテーブルということが多い。
●ネストテーブル:入れ子式のテーブル。組子テーブルともいわれ、3~5個の相似形テーブルで1組となっている。
●ライティングビューロー:書棚兼デスク。ドロップ扉と連動して扉受けが迫り出す機構を持つものが多い。
●コンソール:壁据付テーブル。
ベッドの種類
●二段ベッド:寝室スペースが狭い所で2人分のベッドを確保できる。分離式や固定式の市販品のほか、床・壁面に造り付けるベッドもある。
●コンバーティブルベッド:通常の寝台以外の用途にも用いられる兼用ベッドの総称。寝椅子状のカウチベッド、ホテルや病院で追加用として使われるエキストラベッドなどがある。
●可動ベッド:スイッチ1つで上半身部分が持ち上がるベッドや、腰部だけが持ち上がり、ストレッチ効果のあるベッドなど。
●昇降式ベッド:電動で任意の高さに止めて利用できるベッド。不使用時には、天井近くまで上昇させて、空間を広く利用することができる。ワンルームや子供部屋で利用されることが多い。
●介護ベッド:補助や介護を受ける人用のベッド。基本的な動きは、上半身を起こしていくものだが、ベッドが半回転してベッドサイドへ直角に身体を向けられる機能が付いたものや、足だけ上昇させる機能が付いたものもある。ほかにも、床ずれ防止のため横臥姿勢をとりやすいように左右どちらかに傾けることができるもの、介護人の腰への負担を軽減させるためにベッド全体を昇降させる機能が付いたもの、ベッド中央にトイレ用の穴があり排泄処理ができるものなどがある。
収納家具の種類
●ダイニングボード(カップボード):食器戸棚のこと。ハッチ付のものもある。※ハッチ:食器類の受け渡し用のための穴。
●リビングボード:AV機器、飾り物などが収納される場合が多い。
●サイドボード:ガラス扉を多用した背の低いリビングボード。
●チェスト:元来は衣類・調度品などを収納するための箱を指した。17世紀半ばに引き出しがつけられ、現在の整理箪笥型へ発達した。
●ウォークインクローゼット:衣類用の小部屋(納戸)。
●ワードローブ:洋服筆筒。
●ドレッサー:洋式の鏡台で、一般的に下段は整理箪筒や小引き出しが付いている。
●箪笥(たんす):箪笥は江戸時代初期に登場し、衣装箪笥、茶箪笥、帳場箪笥、薬箪笥など多様に発展した。
●桐箪笥:キリは和箪笥に最適な材料とされる。軽い材で、吸湿・放湿が速いる(木材は吸湿によって膨張する)ため、箪笥に利用すると湿度の高い時には気密性が高く、乾燥時には通気して衣服を保護する。
まとめ
家具は私たちの生活を豊かにし、快適にするための重要な要素です。それぞれの種類と機能が、私たちの日常生活を支え、空間を美しく彩り、自分自身のライフスタイルや価値観を反映することができます。新しい家具を選ぶ際は、その機能性と美しさだけでなく、自分自身の生活にどのようにフィットするかを考え、家具とともに、よりよい生活を築いていきましょう。
それでは、次回のブログでお会いしましょう。ありがとうございました。
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