菅野です。
異動がありまして、5月より完全内勤となり、土日にお休みをいただくようになりました。
そうしましたら、今まで見ていた時間帯とは違ったテレビ番組を見る機会があり、日曜日にフジテレビの
「ザ・ノンフィクション」
という番組を見ることができました。
今回、題名は
という、横浜市のとある不動産屋さんのお話でした。
こちらの業者さんは、東急田園都市線「青葉台」駅最寄りのアオバ住宅社さんという会社で、齋藤瞳さんという方がおひとりで営業されているようです。
障がいをもっていたり生活保護を受給されていたりという、部屋を借りるのが困難な方がこちらを頼ってこられるそうで、そういった方に「無理」と言わずにお部屋探しをしてあげるという仕事をなされている業者さんなのだそうです。
番組では、精神障害を持つ息子さんと高齢のお母さんが現在の家の立ち退きを迫られていて、その引っ越しのために奔走する様子が流れておりました。
お引越しをしなければならないご本人たちは、なかなか状況を客観的にみることができず引っ越しに後ろ向きで、それを心配しているのになかなか分かってもらえないもどかしさ、が感じられて、私も昔の経験を思い出してしまいました。
以前、このようなブログ記事を書きました。
私も、以前いた不動産業者で生活保護の方や、低所得の方の賃貸仲介を何度か担当しましたが、本当に大変でした。
賃貸の仲介って、報酬(いわゆる仲介手数料)は基本的に賃料の1か月分なんですね。
家賃48,000円の困難な状況のお客様でも、家賃16万円の大手企業の社宅でも仲介手数料は基本、1か月分なのです。
しかも、断然、大手企業の社宅のほうが入居審査は通りやすいのです。
番組内でも
「(生活保護は)物件が100件あれば90件は断られる」
と、精神障害をもつ息子さんが、電話でアオバさんとは別の業者に言われるシーンがありました。
これは本当のことです。
こういった難しい条件の方が借りられる物件を探すには、聞いては断られ、を繰り返していく大変な労力が必要となります。
それでも、仲介手数料は賃料の1か月分です。
ちなみに、横浜市の生活保護の住宅扶助月額(家賃の上限)は、単身者で52,000円、二人入居で62,000円だそうです。
これが仲介手数料の上限となるわけです。
そしてアオバさんのある青葉台駅周辺は高級住宅地ですので、この家賃の物件を探すことがまず、大変だろうと推察します。
こういったお仕事は、実際のところ、賃貸仲介をやっていると少なからず経験するのですが、皆、積極的に引き受けようとはなかなか思えないお仕事です。
普通に考えれば「福祉事業」ですので、公共の機関が行うべき仕事だと思います。
ただ、役所や社会福祉協議会などの公共団体だけでは手に負えないのが実態です。
また、お客様一人ひとりの状況についてそれぞれ違った困難があり、それに対応するのもかなり大変で苦労が絶えないだろうと思われます。
どうか、齋藤さんにおかれましては、ご自身を大切にしながら頑張ってほしいと思います。
本当に頭が下がる思いです。
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