こんにちは。不動産売買の仲介手数料が【割引・最大無料】のREDS、宅建士の穗坂一也(ほさか かずや)です。
今回は神奈川県川崎市にある東急田園都市線『溝の口』駅・JR南武線『武蔵溝ノ口』駅周辺の歴史と周辺環境について解説していきます。
(写真はイメージです)
溝の口駅の立地
溝の口駅は、臨海部の平たんな川崎区から、多摩丘陵のアップダウンがあり緑に囲まれた麻生区まで、東西に長い川崎市のほぼ中心の高津区に位置します。溝の口駅は東急田園都市線・東急大井町線とJR南武線が交わるターミナル駅であり、交通の便が非常にいいことから、住宅地として人気があります。
駅徒歩10分圏内は商業地ですが、それを抜けると住宅街が広がり、ファミリー層にも人気のエリアとなっています。バス便も豊富です。
溝の口駅周辺の歴史
溝の口は、府中街道と大山街道が交わる街道町・宿場町として発展してきた歴史のある街です。
奈良時代から平安時代にかけて武蔵国の国府が府中(東京都府中市)へ置かれ、大きな海船は多摩川を直接さかのぼれないことから、奈良や京都と府中を船で行き来する場合、多摩川河口にあたる川崎での乗り換えを必要とされました。川崎と府中は古くから往来があったため、これらを結ぶために設けられたのが府中街道だそうです。
一方、大山街道は現在の国道246号線にほぼ相当する東京の赤坂から神奈川の厚木、伊勢原を経て大山に至る街道で、溝の口は大山詣での拠点として、江戸時代から多くの旅人が行き交い、大山街道の宿場町として栄え、商業活動が盛んでした。
溝の口駅周辺の発展
奥多摩で発掘される鉱物を京浜工業地帯へと運ぶ短絡路線としての役割を担うため、南武鉄道(現在のJR南武線)が府中街道に沿うように開業。1927年、「川崎」-「登戸」間が開通し、同時に「武蔵溝ノ口」駅も開業しました。
おなじく1927年に「渋谷」-「玉川」間を走っていた玉川電鉄(現在の東急田園都市線)が多摩川を渡る二子橋を設置(同時に二子の渡しは廃止)し、大山街道に沿う形で溝の口まで延伸し、溝の口はターミナル駅となりました。
溝の口駅は歴史のある宿場町と同様に戦前戦後から商業地として発展していたため、個人商店や小さな飲み屋さんが連なり、駅前は再開発・宅地開発される余地はありませんでした。このため長らく駅郊外に立地していた東芝、日本工学(ニコン)、日本電気(NEC)などの大規模工場に勤める人々に向けた商売が発達した下町感あふれる商業地としてにぎわっていました。
その反面ターミナル駅周辺は当然交通の要衝であり、多くのバス路線も集中していたにもかかわらず、駅前広場がなく周辺の道路も狭いため深刻な交通渋滞が問題となっていました。このため、1991年に市施工による溝口駅北口地区市街地再開発事業が決定、1997年に再開発事業の一環として商業施設・公共施設が入居した再開発ビル「ノクティプラザ1・2」が完成、駅前広場・バスターミナルも整備され、歩行者デッキが設置され駅前の風景が大きく変わりました。
また、相前後して東芝とニコンの工場跡地は「パークシティ溝の口」へ、NECの工場跡地は「ザ・タワー&パークス田園都市溝の口」へと変わり、工場街から住宅街へと変貌しました。ただ、現在も駅周辺の多くの道はどこも細く入り組み、かつての街道の名残を残しています。“溝の口西口商店街”に至っては、恐らく戦後から変わっていないのではないかという雰囲気たっぷりの横丁が続きます。
溝の口駅周辺の高低差
東急田園都市線で溝の口駅から下り線に乗ると、駅を出て間もなくトンネルに入り次の駅『梶ヶ谷』駅に到着します。これは、田園都市線が多摩川を渡り溝の口駅までは多摩川沿いの標高の低い低地、溝の口駅を過ぎると標高が高くアップダウンの多い多摩丘陵に入ることを意味しています。
国土地理院のホームページで調べてみると、溝の口駅は標高15m弱、隣駅の梶ヶ谷駅方向に直線距離で約500m、不動産表示でいうと徒歩7分ほどのところで標高40mを超えてきます。
多摩丘陵を造成した住宅地に入るにつれ、土砂災害警戒区域などの地域が点在するようになってきます。その反面、建築基準法で定められた用途地域の中でも住居専用地域が多くなり、閑静な落ち着いた住宅街が広がる街並みとなっています。
最後に
不動産の立地は平たん地、台地、高台とそれぞれに長所と短所、メリットとデメリットがあり、また、それらは(その大小はありますが)混在しており、その感じ方、受け取り方もお客様によりさまざま、気になる方もいらっしゃれば気にならない方もいらっしゃいます。
不動産流通システムREDSでは、お客様にざっくばらんにご要望をお聞かせいただきました上で、ざっくばらんに不動産の長所短所、メリットデメリットのご説明・ご提案をいたします。
渋谷方面などへのアクセスが便利な『溝の口』駅・『武蔵溝ノ口』駅周辺エリアで住まいをお探しの方、住まいのご売却をご検討の方は、ぜひ不動産流通システムREDSまでお問い合わせ、ご相談ください。
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