こんにちは。
仲介手数料が必ず割引、更には無料のREDSエージェント、宅建士・宅建マイスターの井原です。
表題の件、2024年の住宅ローン控除の適用条件が変更される予定です。今回は、その背景と、変更点についてお話しさせていただきます。
住宅ローン控除適用条件変更の背景
菅義偉前首相が「2050年カーボンニュートラルの実現」を2020年に宣言したように、世界は温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする方向へ向かっています。住宅・建築物においても、2050年にストック平均でZEH・ZEB基準の水準の省エネルギー性能の確保を目指すことになっていることから、その原動力となるように、今回の適用条件変更となったようです。
住宅ローン減税を受けるために、省エネ基準の適合が必須
2024年以降は「省エネ基準」を満たさないと、新築住宅では住宅ローン減税を受けられません。
※住宅ローン減税は、住宅ローンを組んでマイホームを購入した人を対象にした減税措置で、一定の条件はあるものの、年末の住宅ローン残高の0.7%の金額を所得税(一部、翌年の住民税)から最大13年間差し引くことができる制度です(詳しくは国交省HP等の公式情報をご覧ください)。
2023年内に新築住宅に入居した分については、省エネ基準に適合しない「その他の住宅」であったとしても3,000万円を上限にして住宅ローン控除を受けることができますが、2024年以降、住宅ローン控除を受けるためには、省エネ基準に適合した住宅・建物であることが条件になります。
住宅ローン控除が全く受けられなくなる可能性も
2023年末までに建築確認を受けている場合は、省エネ基準を満たしていなくても、2,000万円を上限にして住宅ローン控除を受けられました。
しかし、原則2024年以降入居分については、省エネ基準に適合しない「その他の住宅」だと、住宅ローン控除が受けられなくなります。
ここまで劇的な条件変更がなされた背景は何でしょうか。最終エネルギー消費量の推移(出典:経済産業省資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」)を見ると、1990年比で最も削減が進んでいるのは「産業部門」で、2019年時点において15.7%減と順調に減少しているのに対して、「業務部門+家庭部門」を見ると、16.9%増と大幅増になっていることにあります。
そうしたデータを受け、住宅への太陽光パネルの設置について、「2030年には新築戸建住宅での太陽光発電設備の設置割合6割」「2050年には設置が合理的な住宅・建築物において太陽光発電設備の設置が一般的」となることを目標とする、と2021年に閣議決定された「エネルギー基本計画」に明記されました。
このような適用条件変更の背景により、省エネ基準に適合しない「その他の住宅」に対する税制優遇措置をなくすに至りました。
省エネ基準のスペックにより、変わる減税額
2024年1月以降に建築確認を受ける新築住宅で、住宅ローン減税を受けるためには、【最低でも】省エネ基準に適合していなければなりません。
【最低でも】というのは、省エネ基準適合住宅の場合、住宅ローン減税の上限は3,000万円ですが、ZEH水準省エネ住宅になると3,500万円、さらに認定長期優良住宅・認定低炭素住宅になると4,500万円までに、上限額が増額される仕組みになっているからです。
このように差をつけている理由は、それぞれの基準を満たすためには建設コストが上がる分、住宅の価格が高額になるからで、それはこのような差があります。
◆最低基準の省エネ基準適合住宅
断熱等性能等級(外壁、窓を通しての熱の損失の防止を図るための断熱化による対策の程度を示す等級)4以上かつ一次エネルギー消費量等級(一次エネルギー消費量の削減のための対策の程度を示す等級)4以上の性能を有する住宅。
◆ZEH水準省エネ住宅
断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上の性能を有する住宅。
確定申告時に、省エネ基準適合を証明する必要書類
「省エネ基準適合住宅」の証明書類は以下のいずれかが必要になります。
(1)建設住宅性能評価書の写し
※建設住宅性能評価書は、登録住宅性能評価機関が発行するもので、断熱等性能等級が4以上、一次エネルギー消費量等級が4以上であること。
(2)住宅省エネルギー性能証明書
登録住宅性能評価機関のほか、対象住宅の設計・工事監理等を実施した建築士による証明も可能で、前出の建設住宅性能評価書に比べると柔軟な対応が可能になっています。
今後は省エネ基準適合を重視した物件選びが重要に
2025年4月からは、原則としてすべての新築住宅・非住宅に対して省エネ基準への適合が義務付けられる予定です。そして、2030年にはZEH水準の省エネ性能の確保を目指すとあります。
将来的には、既存住宅であっても、省エネ基準に適合していない物件は税制優遇が受けられず、資産価値が下落しやすい状況が予見されます。省エネ基準適合については、資産価値を重視した物件選びには欠かせないポイントになっていくかもしれません。
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