皆様こんにちは。
今回のブログより、長文のブログになりますのでご容赦ください。
今回のテーマは【囲い込み】です。
これまで何度もブログで実体験を報告してきましたが、今回は再び「囲い込み」という言葉の意味を皆様にわかりやすく説明したいと思います。
「囲い込み」の実態
不動産の「囲い込み」とは、不動産会社が売主から依頼された物件を意図的に他社に紹介しない行為のことです。
本来であれば不動産会社は、国土交通大臣指定流通機構「REINS」(レインズと読みます)と呼ばれる、業界全体で物件情報を共有するデータベースに、依頼された物件を登録しなければなりません。
また、レインズを通じて他社から購入希望などの問い合わせがあった場合は、その旨を依頼者に報告する義務を負っています。
この制度は「物件の早期売却」という依頼者の目的を優先しようという考えが反映されており、できるだけ早く買主が見つかるように依頼を受けた仲介不動産会社は努力しなければなりません。
しかし、「囲い込み」をする不動産会社は、レインズへの情報登録をわざと怠ったり、他社から買主の紹介があった場合でも、しばしば以下のような理由で断ったりするのが実状です。
- 売主が旅行中で留守です。
- 引っ越しの準備中で案内できません。
- 売主がハウスクリーニングを依頼しているため、完了まで案内できません。
- 子供の受験が終わるまで案内を控えてほしいと言われています。
- 売主から他社のお客様を連れてこないよう指示されています。
- 2週間後に現金購入予定のお客様を優先したいため、それまで案内を控えてほしいと売主から要望があります。
- 1か月後にピアノのコンクールがあるため、集中したいのでしばらく案内しないように言われています。
このように、囲い込みを行う不動産会社は、ありとあらゆる虚偽の返答をして、他社からの問合せや案内を断ろうとするのです。
上記のような事実があることがわかったら、売主は本当に売却を依頼されるでしょうか?売主は本当にそんなことを言っているのでしょうか?
売主はこの事実を知っているのでしょうか?
そして、案内できないと言っていたにも関わらず、いつの間にか成約済みになっていることが日常茶飯事なのです。
なぜ「囲い込み」を行うのか
不動産会社が囲い込みを行う理由は、売主と買主の両方から仲介手数料をもらうためです。
売主と媒介契約を結んだ不動産会社は、自社で買主を見つけると売主と買主の両方から手数料をもらえます。これを「両手仲介」と呼びます。一方、他社からの紹介で買主が見つかる場合は「片手仲介」となり、手数料は売主からのみもらえます。
両手仲介が成功すれば、不動産会社は片手仲介の場合と比べて2倍の手数料を得ることができます。囲い込みを行う不動産会社は、依頼者の利益を顧みず、両手仲介による多額の手数料を優先しています。
本当に怖い「囲い込み」
囲い込みによる怖い点は、買主同士の競争が減ることであり、それにより売却価格が下がる可能性があることです。
例えば、他社の紹介したお客様が満額の5000万円で申し込んだはずなのに、同時に自社の見つけた買主が4500万円で申し込んできたときに、囲い込みによって他社からは申し込みがなかったと虚偽の報告をし、自社の見つけた500万円安い買主のみが申し込んだとすることが起こります。
つまり、仲介業者にとっては、売主に物件の値下げを納得させてでも自社で見つけた買主で両手仲介することが利益になるため、虚偽の報告をしてまとめようとします。
売主は直接、他社のお客様とやり取りすることができないため、自分の担当者を信じるしかありません。いつもにっこりと誠実に対応していると思っていた営業担当者が、裏では囲い込みをし、自分の利益を優先しているというのは、この業界では本当によくあることなのです。
「囲い込み」が判明したら
もし囲い込みが判明した場合、業者の不正を糺すために通報すべきですが、通報先はレインズや宅建協会など不動産会社と関連する機関よりは、都道府県・市区町村などの自治体の宅建業を管轄する部署に行うほうが適切です。
囲い込みは売主にとってデメリットしかないため、不正行為を報告し、契約を解除することも良い選択肢です。
最後に…
不動産担当者の中には、売主を騙すことを平気で行う人も多く存在します。不動産売却の成功は、信頼できる不動産会社や担当者を見つけることにかかっています。しかし、不動産売却は多くの人にとって初めての経験ですので、会社の誠実さを見抜くのは難しいでしょう。そして媒介契約をする際に、担当営業が囲い込みをせずに誠実に対応する人間であるかを見極めるしかないのですが、それは非常に難しいことです。
REDSでは一切の囲い込みをいたしません。
ご売却をご検討の方は是非一度REDSのホームページをご覧ください。
皆様からのお問い合わせをお待ちしております。
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