住宅ローンの審査で否決される理由は属性の問題と物件の事情 | 仲介手数料無料のREDS

成田 育子

REDSエージェント、宅建士の成田です。家を買う方のほとんどが住宅ローンを利用しますが、事情があって住宅ローンを組めないことがあります。その原因が個人にあることもありますが、物件に問題があることが理由であることもあります。個人の場合、物件の場合、それぞれについて解説します。

住宅ローンの審査

申し込んだ個人の情報(属性)に問題がある例

申し込んだ個人がどういう人であるかを示すのに「属性」という言葉が使われます。属性には主に以下のようなものがあります。

・業種
・勤務先規模
・勤続年数
・申込者の年収
・返済負担率
・融資可能額(融資率)
・雇用形態
・その他ローンの借入はないか(カーローンやリボ払い等)
・完済時の年齢
・健康状態 ※
・借入時の年齢
・家族構成

※健康状態の審査は事前審査が通ってから行う場合がほとんどで、せっかく事前審査が通り物件の契約後に本審査で、体の告知で審査が否決ということも多々ありますので、事前に持病などがわかっている場合は、事前審査申込の段階で申し出る必要があります。

その他の属性情報として、身内や他人の連帯保証人になっていることが影響するケースもあり、以前親御さんの住宅購入の際に連帯保証になっていて、住宅ローンが否決になったこともあります。また、数年前に携帯の支払いが数か月間続けて遅れたなど、支払うべき支払いが数回遅れたりすることが個人信用情報に残る場合もあり、住宅ローンが否決になることがありますので、身に覚えがないくらいの金額でも注意が必要です。

また会社員でも、確定申告をしないといけない状況にもかかわらず、あえて申告を行っていないと、会社の源泉徴収票と課税証明書の金額が違うことがあり、否決ということもありました。

上記は全て住宅ローンが否決になった私の経験例です。

会社が上場企業で年収がよくても、支払いが滞ったことがあると否決になることもあることをご認識ください。ほとんどの方が、支払いが遅れたのは故意的に遅れた訳ではなく「大した金額ではなかったので」と安易に考えておられていました。否決になった場合、支払いが遅れた時期から最低5年は住宅ローンが組めません。内容がひどい場合は5年以上かかかると思います。

住宅を購入、住宅ローンを組む場合は上記内容に当てはまる事項がないか、まずはご確認ください。

申し込んだ物件に問題がある例

個人の問題は全くなくても、物件で住宅ローンが下りない場合があります。以下のようなケースです。

・再建築不可
・建築基準法の道路に接していない
・私道の持分がなく、掘削通行承諾書が取得できていない
・耐震診断がNGだった旧耐震物件
・土地の権利関係が複雑な場合
・建物の一部が越境している

マンションの場合

マンションの場合は管理体制も重要になります。自主管理のマンションは住宅ローン審査にも影響しますが、自主管理でも管理会社並みにしっかりと管理している場合は問題ありません。管理会社よりしっかり管理している自主管理のマンションを担当したことがありますが、耐震診断も耐震工事もきちんと行われているマンションで、管理人さんも雇用し、常時在中し、マンション内も綺麗に掃除されていました。このときは住宅ローンにはなんの差支えもありませんでした。

自主管理の場合はしっかりと管理の内容を調べ、現地を念入りに確認し、理事長から管理の内容を細かく聴取することが大事です。こちらは仲介会社担当者の役目になります。中には管理組合の修繕積立金が足りず、マンション内の修繕費の借り入れを行っている管理組合のマンションもあります。このような場合、マンションの評価はよくないのが現状です。

旧耐震のマンションで耐震診断を行い、結果の内容がよくない場合は、事前審査提出時に必ず銀行へ提出していないと、事前審査が通っても、いざ契約後、本審査で耐震診断結果の内容記載の重要事項説明書と診断結果を提出した際に否決になることもありますので、要注意です。

戸建ての場合

戸建ての場合、土地面積の制限もあります。

一般的には土地面積40㎡以上で借り入れできる銀行が多く、それ未満だと審査の時点で受け付けてくれない銀行もあります。

40㎡未満でも借り入れできる銀行もありますが、そうした銀行は少なく、申込者の属性がかなりいい場合などに限られるようです。一部の銀行ですが、建物面積でも制限がある銀行がありますので、土地、建物の面積が狭い極小住宅は慎重に確認することをお勧めいたします。

このほか、このブログに書けないような住宅ローンが全く組めない理由も、正直多々あります。条件により銀行が限られる場合が多々あることをご理解ください。

購入物件が上記に何も該当する点がなければよいですが、申込者のご希望地域や予算等で該当する場合もあると思います。また嘘や隠し事がないことも求められますので、しっかりと仲介担当者に確認を取ることが最も大事なことになります。

皆様からのお問い合わせをお待ちしております。

 

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