REDSエージェント、宅建士の野渡行泰です。
前回のブログでは「中古マンションの探し方」についてご説明しました。その中で「まずエリアを決めることが重要」と書きましたが、そのエリアを決めるための重要な要素のひとつ「広さ・間取り」について、その基本と選ぶポイントを今回ご説明します。
間取り図に示されている広さの単位
間取り図で広さを表す場合、平米・帖(畳)などの単位が用いられています。それぞれの面積は以下のとおりです。
- 平米(㎡):約0.3025坪
- 坪:約3.30578㎡・約2畳
- 帖(畳):約1.62㎡・約0.5坪
間取り図の読み方
間取り図を見て室内の様子を理解するためには、まず以下の項目を頭に入れておきましょう。
部屋の向き
間取り図には必ず方位が書かれており、「N」が差す方向が北側を示しています。
部屋の向きは日当たり・眺望に影響を及ぼしますので、間取り選びの重要なポイントになります。当たり前のことですが、南向きは日当たりがよく、東向きは朝日が入る向きのため人気があります。ただし、周辺環境によっては、室内に光が入らないこともありますので、実際に現地を見て確認をすることが重要です。
間取りタイプ
間取り図において、部屋の分け方・用途を下記のようなアルファベットの略語で表記します。略語の前にLDK以外の部屋の数を付けて「2DK(2部屋+ダイニング+キッチン)」「3LDK(3部屋+リビング+ダイニング+キッチン)」というような表記の仕方をします。
- L:リビング(居間)
- D:ダイニング(食堂)
- K:キッチン
- DK:ダイニング+キッチン
- LDK:リビング+ダイニング+キッチン
DKとLDKについては、部屋数に応じて広さの基準が定められています。
- 1部屋:DK/4.5帖~、LDK/8帖~
- 2部屋以上:DK/6帖~、LDK/10帖~
間取図によく書かれている略語
上記のほかに間取図によく書かれている略語を以下に記載します。
- UB:ユニットバス
- PS:パイプスペース
- MB:メーターボックス
- S:サービスルーム
- N:納戸
- DEN:書斎
- CL:クローゼット
- WIC:ウォークインクローゼット
- WTC:ウォークスルークローゼット
- SIC:シューズインクローク
広さ・間取りの選ぶポイント
広さ・間取りの選択は、快適な生活を築く上で重要なステップです。ライフスタイルやライフステージの変化に合わせて、適切な間取りを選ぶことで、住まいがより使いやすくなります。以下に、異なるライフステージに合った広さ・間取りのポイントを解説します。
夫婦2人住まいのご家族が暮らしやすい広さ・間取り
●趣味の尊重:例えば20代・30代の夫婦は趣味に没頭したい時期といわれることが多いです。個室を作り、お互いの時間を尊重しましょう。
●異なる生活スタイル:仕事、業種の違いや就寝時間の違いを考慮して、寝室を分けることで快適な睡眠環境を整えましょう。
●来客に備えて広めのLDK:将来の子どもを考慮して、広めのリビング・ダイニング・キッチンを確保しましょう。
小さな子どもがいる世帯が暮らしやすい間取り
●子どもの安全を意識:子どもの様子が見られるように、対面式のキッチンや畳の部屋を活用しましょう。
●生活動線を考慮:生活動線は暮らしの快適さを左右する重要なポイントです。生活動線がスムーズな部屋は家事の効率も上がります。家事を行う際の動線を短くして、子どもとのコミュニケーションを図りましょう。間取りによってキッチンとリビングの往来や各部屋へのアプローチなどは異なりますので、自分たちのライフスタイルに合ったものを選びましょう。生活動線がピンと来ないときは、実際に物件を内覧しながら買った後の自分たちの生活をイメージしてみると確認しやすくなります。
大きな子どもがいる世帯が暮らしやすい間取り
●集中・分散収納:子どもの学用品や思い出の品などをしまうため、大型の集中収納と細かな分散収納を準備しましょう。
●団らんと一人の時間:家族全員での団らんの時間を確保するため、複数の場所を用意しましょう。
●可変性のある間取り:部屋の数や広さに対する要求が変化することを考慮して、リフォームなどで変化させることができる間取りを検討しましょう。
まとめ
以上が、「広さ・間取り」について、その基本と選ぶポイントとなりますが、お分かりいただけましたでしょうか?
あくまでも基本ですので、実際に現地に足を運んで室内を見た際に違った印象を持つ部屋もあるかと思います。上述の通り、南向きのお部屋でも周辺環境によっては室内に光が入らないこともありますし、その逆で北向きのお部屋でも、空が広く見えるようなお部屋は室内がとても明るく感じられることもあります。また、廊下の長さなどの影響により、部屋全体が思ったほど広く感じなかったり、長方形よりも正方形に近いお部屋の方が広く感じたりということもあります。
とりあえずは、エリアを選定するための初期設定としてお考えいただき、実際に現地で感じた印象を優先されるほうがよろしいかと思います。以上、参考にしていただければ幸いです。
コメント