皆様こんにちは。REDS不動産流通システムの渡部です。
先日ご売却の相談に行った際にとある質問をいただきました。
この質問は売却の相談の際に受ける頻度が高い質問ですので当ブログで触れておきたいと思います。
売却の相談でよく聞かれる質問、その内容といいますと・・・
【REDSさんに売却お願いすると、広告はどうなるのか?】
というものです。これはよくご質問をいただきます。
―仲介手数料が安いのは分かった―
―「囲い込み」をしないことも分かった―
―でも肝心の広告はどうなる?他社に比べて安いなりに貧弱な広告になってしまうのではないか?―
当然のご質問ですね。
この質問に回答するためにはまず「不動産流通業界の広告についての理解」が必要です。
現在の不動産の広告の媒体の主流はインターネット広告です。
SUUMOやHOME’Sといった不動産ポータルサイト、自社のホームページ等に物件情報を掲載し、お客様側で検索してもらいます。
古典的な広告としては紙のチラシ、新聞広告、街角の不動産屋さんの店頭に掲示してあるチラシもありますね。
こうした広告は媒体を問わず、2種類に分けることができます。
それは【自社の物件の広告】と【他社の物件の広告】です。
【自社の物件の広告】はイメージしやすいですね。
自社で所有している物件、自社で売主様から売却の依頼を受けている物件など、他業者を介していない情報を広告化したものです。
これに対して【他社の物件の広告】は少し分かりにくいかもしれません。
なぜ他社が所有し、他社が売主から依頼を受けている物件をわざわざ広告するのか?
ちなみに自社ホームページはともかくとして、物件情報を広告媒体に掲載するには「料金」が発生します。
インターネットで物件情報を見たり、チラシで物件情報を見ることはお客様側からは費用はかかりませんが、掲載している業者はお金=広告費をかけて物件を掲載しています。しかも、無料で物件情報を目にすることが当たり前のお客様側からすると「少し驚くような高い金額」を広告費としてかけています。
なぜわざわざそうした高い金額をかけてまで自社とは無関係で通常は「ライバル」であるかもしれない他業者の物件を広告するのでしょうか?
ここが分かりにくいところだと思います。
そもそも今の時代にお客様はどのように不動産会社にアクセスするでしょうか?
知人や親戚の紹介、駅前にたまたま店があって目に付いた、勤務先の福利厚生で提携業者だった、セミナー等の相談会を開催していて・・・
こうした「不動産会社」そのものが入口になるルートもあることはあります。
ただ仲介業界全体での比率は少ないのが通例です(投資用マンション業界など一部例外はあります)。
圧倒的に多いのは【「物件それ自体」が入口になって、広告している不動産会社に問い合わせる】という形です。
(マンションや戸建ての「現地販売会=オープンハウス」も旗や看板を作って「広告」をして物件それ自体で反響を取るという意味で全く同じです。非常に原始的な広告=営業活動です。)
物件情報がないと問合せがなくなります。売上げはゼロです。
物件をあらゆる形で広告し、問合せをいただく。これが不動産会社の営業活動の大半ということになります。
弊社のように信念を持って「囲い込み=両手仲介」を行わない、という会社は例外ですが、ほとんどの業者がまず目指すのは「自社の物件の広告で反響を取得する」ことです。
自社の物件の広告から発生したお客様は自社のお客様であり、成約した暁には仲介手数料を報酬として請求できます。
自社の売主様からも報酬をいただけるので報酬は二倍、これが最も「広告効果が高い」営業活動ということになります。
ただしここで問題が発生します。
それは不動産業界には以下のような【真理】があるからです。
【物件情報は一社で独占することができない】
世の中には無数の不動産があり、10万社を超える不動産会社が存在します。
地方の狭いエリアでしたら違うかもしれませんが、1都3県のようなエリアでは物件情報を一つの会社が独占することはできません。他業者の物件にも良い物件が「常に」あります。
広告する物件がないと問合せはなくなります。
自社の物件だけでは限度があり、全ての物件を一つの業者が独占・網羅することはできません。
そこで必要になってくるのが「他社の物件の広告」です。
大手業者様も最近は「小店舗主義」で、主要な沿線では各駅ごとに小さな店舗を出しています。
狭い営業エリアで、他社が扱っている物件についても自社のホームページなどに全て情報を網羅したい。これが理想です。
各社のHPでいうと、そこに全ての新鮮な物件情報が掲載されていて、そこを訪れれば自分の理想の物件が必ず見つかる。これが目指す形です。
(ただ歴史的に根強く定着している「囲い込み」の弊害で、ライバル会社同士では物件の情報は共有せず、各々が自社物件の広告に執着しているという現実もあるのですが。。)
他社の物件であっても、物件の情報を自分が望む媒体に掲載してよいということならば、ほとんどの業者が競って広告をしてくれます。
入口は他社の物件であっても、お客様と接触するには物件の情報が必要です。
その反響をいただいた物件を気に入って契約になればOKですし、仮に気に入らなくても引き続き物件を紹介する等して「自社の顧客」とすることができます。
もともと物件の売却活動を主体にしている大手業者はもちろん、購入の仲介専門の中小業者も同じです(注:不動産会社には大きく分けて「購入の仲介を中心的に手掛ける会社」、「売却の仲介を中心的に手掛ける会社」、弊社のように「どちらも手掛ける会社」があります。)。「購入の仲介を中心的に手掛ける会社」は「自社の物件」がほとんどありませんので「他社の物件を広告すること」が営業活動の大半だったりもします。
こうして弊社が売却を依頼された物件は、SUUMO等のポータルサイト、知名度と信頼感のある大手業者のホームページ、工夫を凝らした中小業者の専門サイトなど、あらゆるところに掲載されることになります。
弊社は物件情報を(売主様の承諾を得て)可能な限りにオープンにすることを目指します。
一社で掲載できる媒体の数は費用面で限度がありますが、複数社が競って各種媒体に掲載してくれればどうでしょう。
結果的に広告の総量は「圧倒的に」増えることになります。
弊社で新規に物件の売却を受任すると、以下のような紙がFAXで次々と送られてきます。
例その1です。
その2
その3
各社の希望する媒体に広告を掲載することを承諾してほしい、という書面です。
こうした書面は弊社では不要なのですが、掲載先の業者のルールで書面を取り付けることが必要なこともあります。
そのため物件をお預かりした当初はこうした承諾書を返送するという膨大な作業が恒例となっています。
特に大手業者は支店間のエリアが厳密なところもあればそうでないところもあります。
例えば山手線内側のエリアですと、新宿の営業所、四谷の営業所、渋谷の営業所、飯田橋の営業所、青山の営業所etc.といった複数の営業所から同じ物件の広告の掲載依頼が届きます。面倒なので統一してほしい!というのは弊社の全ての営業が感じていると思います。
このように、弊社に物件の売却を依頼していただくと、多種多様な業者様がそれぞれ一生懸命に反響を取得するために競って広告してくれます。間違いなく、他社に任せた場合よりも広告は増えます。
不動産の広告は、媒体を制限してあえて目に触れにくくするやり方もありますが、経験的には上手くいかないことが多いです。「量」で勝負して潜在顧客の目に触れやすくするのがのが正攻法です。それはなぜかというと、、
【全てのお客様を一社で独占することはできない】
からです。
多種多様な業者が自社の生存をかけて広告活動に励んでいて、それぞれの業者にお客様がいるものです。
どこに自分の物件を買ってくれるお客様がいるかは予め判断できません。
そうした中で不動産のような高額商品を売るためには、しっかり正攻法の広告をするのが最善の道です。
弊社に依頼すると広告の量は間違いなく他社に依頼した場合よりも増えます。
そして広告の量が増えればお客様の目に触れる機会が増大し、物件が早く・高く売れやすくなります。
これが「REDSに物件の売却を依頼した場合の広告方法」の仕組みです。
極めてシンプルで合理的な仕組みです。
こうした「嘘のない」「分かりやすい」仕組みがお客様の利益につながり、【後悔のない不動産売却】につながる。
そう確信しています。
【物を売る】というは大変な作業ですが、分かりやすくシンプルな手法を追及しているのがREDSです。
(こうしたシンプルな仕組みを追求していくと、【そもそも「不動産売却査定」というものは必要なのか】というところに行き着くのですが、機会があればまた触れてみたいと思います。)
売却先について悩まれている方はぜひご相談ください。
それではまた。
渡部
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